私は、もともと駐車は苦手ではありませんが、四隅の見にくい旧型リーフを狭い駐車場へ入れるために何度もハンドルを切り返すのは、さすがに億劫に感じていました。
プロパイロットパーキングは、駐車をするポジションをナビモニターで決めたら、あとはインパネにある操作ボタンを押しているだけ。アクセルとブレーキペダルからも足を離してOKです。ハンドルが自動で操作され、前後進の徐行も自動で行い、ハンドルの切り返しも的確に行われる。しかもその操作に全く無駄がないのです。これは本当に便利と感じました。「お~!」と驚いている間に2度ほど切り返しを行って駐車スポットのほぼど真ん中へ駐車。そこで試乗終了となりました。
テレビCMや、YAHOOやフェイスブックなどのインターネット広告でも、毎日の様に新型リーフを見かけるようになり、私を含め、興味津々のEV好きが心をくすぐられています。時を同じくして、日産の完成検査の無資格者実施が問題となり、新型リーフの販売に急ブレーキがかかってしまいました。
実は発売日当日から、すべての日産ディーラーに、展示車と試乗体感車を設けようとした企みがあったようです。しかし、例の完成検査の影響で、新車登録が間に合わず、試乗体感車が用意できなかったそうです。店舗には試乗車に充てる車両が到着しているのですが、公道は走れない。担当のカーライフアドバイザーさんも、非常にヤキモキとした日を過ごしていたそうです。現在は、新車登録もほぼ完了してきましたが、予定した試乗体感車の台数にはまだ及んでいないようです。
そんなトラブルはお構いなしに、新型リーフの試乗体感の問い合わせは途切れることなく来ているそうです。ちなみに新型リーフのグレード間の価格差は、Sが315万円に対し、Xは351万円、Gは399万円。SとGは84万円もの価格差があります。国からの補助金が約40万円出るにせよ、その価格差は大きく、大本命のGグレードはかなりの高額ですが、プロパイロットパーキングへ価値を感じるドライバーさんは、とても多いのではないでしょうか。今後、順次ほかの日産車にも、プロパイロットパーキングが搭載されていくと予想できますので、ぜひ一度、体感しておくことをお勧めします。
新型リーフを乗った後に旧型リーフに乗ると、「ああ、やっぱりポテンシャルアップをしているな」とつくづく感じました。新型リーフの開発エンジニア達が、地道な努力を積み重ねて性能を改善し、売れる要素を盛り込んだ今年の自信作はやはりすごかった!と振り返りつつ、マイリーフで帰路につきました。
(吉川 賢一)