【新車】新型リーフ発表を聞いた旧型オーナーの心のボヤキ その4「試乗してわかった新型リーフのスゴいところ」

クルマに乗り込んですぐに旧型との違いを発見。パワーオンのスイッチの位置が、センターコンソールへと移動してました。センターコンソールには、パワーオンのスイッチの他、e-pedalのON-OFFスイッチ、そしてプロパイロットパーキングの操作スイッチもあります。見やすい位置にレイアウトされたパワーオンのスイッチは、ブルーのLEDによってEVの雰囲気を醸し出した、ちょっと心をくすぐられるデザインです。

気になる走行可能距離について、バッテリー残量88%の充電状態で210㎞と表示されています。「ん?」日産が提示している最大巡行距離400㎞とすると、88%でも350㎞近く出ていてもよいのでは? 相当な余裕代を持たせているのでしょうか。ちなみにエアコンはONでした。この距離の乖離はちょっと気になりますね。

走行を始めた瞬間から、e-pedalの操作感が非常に好印象でした。アクセルべダルの踏み込み量に応じて、リニアに、滑らかに、かつダイレクトに加減速の操作ができます。丁寧なアクセルべダルの戻しの操作が求められますが、滑らかな減速がビシッと決まると、実に気持ちが良いです。またヒルスタートアシストにより、ブレーキを踏まなくても坂道で止まり続けられます。もちろん坂道ではブレーキを踏むことが推奨ではありますが、新型リーフは本当にアクセルべダルの操作のみで、通常運転ができます。

さらに走り込んでいくと、ロードノイズが小さくなっているのを感じました。旧型リーフですら、エンジン付きの普通車に比べると圧倒的に静かなのですが、新型リーフはさらに上をいく静かさでです。一般道50㎞/h以下の走行では、まるで柔らかなカーペットの上を走っているかのように、ほぼ無音で走ります。「ヒュイーン」という僅かなモーター音が聞こえる程度で実に静か。澄んだ空気の中を縫って進むような感覚です。また、段差を乗り越えたときのインパクトノイズも、旧型リーフに比べ、さらに小さくなっているように感じました。

この記事の著者

Kenichi.Yoshikawa 近影

Kenichi.Yoshikawa

日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイラインやフーガ等のFR高級車の開発に従事。車の「本音と建前」を情報発信し、「自動車業界へ貢献していきたい」と考え、2016年に独立を決意。
現在は、車に関する「面白くて興味深い」記事作成や、「エンジニア視点での本音の車評価」の動画作成もこなしながら、モータージャーナリストへのキャリアを目指している。
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