日産自動車/JVCケンウッド/フォーアールエナジーの3社が日産リーフの中古バッテリーを使ったポータル電源を発売

■車載用に設計された高い信頼性と約2,000回の繰り返し充電対応が魅力

日産自動車、JVCケンウッド、フォーアールエナジーの3社は、日産リーフの再生バッテリーを活用したポータブル電源を共同開発し、2023年9月1日(金)から日産自動車販売店で発売します。

日産、JVCケンウッド、フォーアールエナジーが3社で共同開発した電気自動車の再生バッテリーを利用したポータブル電源を発売
日産、JVCケンウッド、フォーアールエナジーが3社で共同開発したEVの再生バッテリーを利用したポータブル電源を発売

このポータル電源は、「ポータブルバッテリー from LEAF」と命名され、JVCケンウッドからも同様の製品が、公式オンラインストアの「JVCケンウッドストア」を皮切りに2023年中に発売されます。

バッテリーEV(BEV)などでは、駆動用バッテリーのリサイクルが課題のひとつになっています。そんな中、日産リーフの駆動用バッテリーは、BEVで使用された後でも高い残存性能と安全性が担保されていて、再利用でも安心して使える設計になっています。

「ポータブルバッテリー from LEAF」は、日産リーフの中古バッテリーを再利用することで、製造時のCO2発生を抑え、カーボンニュートラル化の実現にも貢献することになります。

車の中でも安心して使える
車の中でも安心して使える

主な特徴は、暑さや寒さに強いため、-20度~60度の環境において、車内での使用や保管が可能で、車載にも向いています。

さらに、自己放電が少なく長期保管が可能なため、災害時などの非常時用電源としても活用できます。さらに、約2,000回の繰り返し充電が可能で、長期間使用できるのも魅力です。

3社による共同開発、販売では、日産は製品の企画立案と、車の開発で培った車載環境での使用を実現するためのノウハウを提供。

JVCケンウッドは、カーナビやドライブレコーダーなどの車載機器、ポータブル電源の開発で得た技術と知見を投入しています。安全性はもちろん、使用済みバッテリーの再利用に最適化された設計のもとで、製品化を実現し、生産を担当します。

やや大きめだが、車内でも使えるサイズに収まっている
やや大きめだが、車内でも使えるサイズに収まっている

フォーアールエナジーは、「リーフ」のバッテリーを二次利用するための開発を行い、ポータブル電源用に最適化されたバッテリーの供給を担っています。

3社は今後もBEVの再生バッテリーを活用し、脱炭素社会の実現に向けて取り組む構えです。

災害時への備えとして、キャンピングカーへの搭載やキャンプなどの趣味用として、ポータル電源を活用している方に、高い信頼性が確保された、新たな選択肢の登場です。

■「ポータブルバッテリー from LEAF」
●充電池タイプ:リチウムイオン充電池(リサイクルバッテリー)
●充電池容量:633Wh
●入力:12〜25V DC 100W
●AC出力:【AC×2】100V AC 50/60Hz 合計600W(瞬間最大1,200W)HIGH-POWER時 合計900W
●USB出力:【USB type-C】5V DC 3A、【USB type-C】5V/9V/15V/20V DC 3A(最大60W)、【USB type-A×2】5V DC 1.5A
●シガーソケット出力:12V DC 10A 最大120W
●充電時間:ACアダプター使用時:約9.5時間、シガーアダプター使用時:約14時間
●外形寸法(W)×(H)×(D):370×205×282mm(ハンドル収納時)
●重量:14.4kg
●価格
日産「ポータブルバッテリー from LEAF」(IPB-01N):17万500円
JVCケンウッド「ポータブル電源」(IPB-01G):オープン

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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