車内のノイズ・振動の低減を目指す、トヨタ紡織、オートニウム、日本特殊塗料の合弁会社「ATNオートアコースティク」

車内のノイズ・振動(NV:Noise(騒音), Vibration(振動 ))は自動車の快適性を大きく左右する要素ですが、このたびトヨタ紡織、Autoneum(オートニウム、本社:スイス)、日本特殊塗料の3社は、2012年から継続している協力関係を強化し、NV評価・解析が専門の合弁会社を設立することになりました。

現在、3社は2012年から協力関係を結んでおり、自動車内装部品をトータルに開発するトヨタ紡織と、自動車防音部品分野で世界有数の音響技術を誇るオートニウムと日本特殊塗料が、それぞれの得意な分野の技術力を統合して、個別の技術的テーマについて協業しています。

今回、3社の協力関係をさらに発展させて、2017年度中に新しい合弁会社を設立し、トヨタ紡織 大口工場内で、トヨタ自動車をはじめとする自動車関係会社に向けた内外装システムのNV評価・解析、先行開発を専門に行うことになりました。

新合弁会社では3社の自動車内装品に関する技術開発力を融合して、快適な車室空間の開発力を強化し、自動車メーカーにNV評価・解析業務の請負受注を働きかけることになりそうです。

2017年度中に新設される合弁会社の社名はATN Auto Acoustics(ATNオートアコースティクス)で、資本金 1億円の出資比率はトヨタ紡織49%、日本特殊塗料26%、オートニウム25%で、当初の従業員は10名の規模からスタートするということです。

日本特殊塗料とオートニウムは、50年に渡るパートナー関係を継続しており、自動車メーカーに騒音低減や、サーマルマネジメント(遮熱・断熱・保温など熱対策)に関する軽量化技術を提供してきました。

今回の合弁会社設立で、 日本特殊塗料とオートニウムの長年にわたるパートナー関係をトヨタ紡織が取り込むことができ、トヨタ紡織のNV技術が大きくステップアップすることが予想されます。

(山内 博・画像:トヨタ紡織)