「谷田部で最高速に挑戦」の意味とは? ポルシェ、トランザム、コルベット……外車軍団も筑波おろしに泣いた日【OPTION1983年2月号・その4】

武田ポルシェRSR 3450cc
259.45km/h

3.5リッターフルチューンの武田ポルシェ。チューナーはアウトバーン・モーター。キャブはトリプルチョークのウェーバーを使う。ツインプラグ用の巨大なレース用デスビに注目!

ボディは935ノーズでフロント重視。サイドスカートにカレラRSR3.0用スポイラー。空力バランスはフロント優先。ただ、ボンネット上面の気流がサイドに回り込む形状は、やや抵抗になる。

アウトバーン武田ポルシェRSR3.5

アウトバーンチューン

[エンジン]排気量:3450cc/ボア・ストローク:98.0×74.4/ピストン:マーレーアルミ鍛造/コンロッド:ポルシェレース用/カムシャフト:ポルシェレース用/クランク:ポルシェレース用/バルブ:IN49φ EX41φ/キャブレター:ウェーバートリプルチョーク×2/圧縮比:-
[サスペンション]Fコイル:934トーションバー/Fショック:ビルシュタイン934用/Rコイル:934トーションバー/Rショック:ビルシュタイン934用/ブレーキ:ポルシェレース用
[タイヤ]F:P7 205/50VR15/R:P7 225/50VR16
トラスト大川トランザム 7654cc
255.31km/h

大川トランザムのシボレーLS6改467は30cmも後退させてマウントしている。他チューナーとは違い、手製のマニホールドにウェーバー48IDAを4連で装着している。「セリカはクラッチ・スリップ、トランザムは風で踏めずと、今回はいいところナシです。何となく気分的にものらなかったし・・・。」(トラスト大川)

シボレーLS6改467

[エンジン]排気量:7654cc(467CID)/ボア・ストローク:109.47×101.60/ピストン:TRWアルミ鍛造/コンロッド:キャレロ鍛造/クランク:ハンク・ザ・クランク鍛造/ブロック:LS6 4ボルト/ヘッド:LS7オープンチャンバー改/カムシャフト:イスキー・メカニカル/リフター:メカニカル/キャブレター:ウェーバー48IDA×4
[サスペンション]Fコイル:ノーマル/Fショック:コニレーシング/Rコイル:ノーマル/Rショック:コニレーシング/ブレーキ:エアロクィップホース
[タイヤ]F:P7 285/50VR15/R:P7 285/50VR15
[ギヤ比]トップ:1.000/ファイナル:2.730

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タイヤもナニも、この時代の最高速テストは恐怖以外のナニモノでもなかったようです。さて、次回【その5】からは一気に参加マシンチェックをしましょう! あのクルマも、あそこのマシンも登場です! お楽しみに。

(Play Back The OPTION by 永光やすの)

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この記事の著者

永光やすの 近影

永光やすの

「ジェミニZZ/Rに乗る女」としてOPTION誌取材を受けたのをきっかけに、1987年より10年ほど編集部に在籍、Dai稲田の世話役となる。1992年式BNR32 GT-Rを購入後、「OPT女帝やすのGT-R日記」と題しステップアップ~ゴマメも含めレポート。
Rのローン終了後、フリーライターに転向。AMKREAD DRAGオフィシャルレポートや、頭文字D・湾岸MidNight・ナニワトモアレ等、講談社系車漫画のガイドブックを執筆。clicccarでは1981年から続くOPTION誌バックナンバーを紹介する「PlayBack the OPTION」、清水和夫・大井貴之・井出有治さんのアシスト等を担当。
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