クルマで行ける紅葉スポット・東北編(八甲田・十和田湖)【車中泊女子の全国縦断記】

紅葉・黄葉がより鮮やかに色づくには寒暖差が重要になります。だからこそ山岳地帯の紅葉が美しいのですが、登山はちょっと厳しい・・・という方のために、クルマで行ける紅葉スポットをご紹介するシリーズ・東北編です。

東北・青森県を代表する紅葉スポットといえば、やはり八甲田山系ではないでしょうか。

眼下に城ヶ倉渓流を望む【城ヶ倉大橋】(標高約600m)。全長360m/高さ約120mの上路式アーチ橋で、アーチ支間長が255mというのは日本一の長さを誇ります。

山脈の彼方まで、どこまでも続く紅葉! これぞ絶景!(残念ながら渓流へ下りる遊歩道は現在、落石のため立ち入り禁止となっています。)

城ヶ倉大橋から国道394号線〜国道103号線を走ること約3km、【酸ヶ湯(すかゆ)温泉】(標高約900m)に到着。

江戸時代前期の1684年(貞享元年)の開湯と伝えられ、昭和29年には全国温泉のモデルケースとして国民温泉第1号に指定されました。源泉は5つもあり、泉質はどれも酸性・含硫黄泉。名物は総ヒバ造りの巨大な「千人風呂」、しかも混浴! 男女別の内湯もありますが、そちらはかなり小さい造りです。

酸ヶ湯温泉と国道を挟んだ斜向いに【酸ヶ湯公共駐車場】があり、公衆トイレも完備しています。ここから散策スタート。1〜2分も歩けば、かつての爆裂火口の跡【地獄沼】が見えます。

火山活動の名残りの噴気口からは今なお硫黄を含んだガスと温泉がゴボゴボと噴出しており、周辺には硫黄のにおいが漂っています。

【まんじゅうふかし(ふかし湯)】は95度という高温の出湯で、桶にかけた木の蓋に服を着たまま腰をかけるスタイルでお尻から温まります。酸ヶ湯公共駐車場からここまで徒歩10分程度。景観を眺めつつ、温まって戻っても30分くらいと手軽な散策コースです。

八甲田山系には睡蓮沼や谷地湿原などたくさんの高地湿地があり、木道が整備されているので気軽に散策できます。また、八甲田ロープウェー山頂公園駅にも自然遊歩道が整備されていて、30分から1時間ほどで手軽に紅葉トレッキングを堪能することができます。

紅葉スポットとして名高い景勝地としては【奥入瀬渓流】もそのひとつとして挙げられます。しかし、奥入瀬渓流一帯で駐車場を確保するのは、なかなか難しいところです。

【石ヶ戸(いしげど)休憩所】から十和田湖畔の【子ノ口(ねのくち)】までの散策コースが、よくテレビ番組やガイドブックなどで紹介されるポイントなのですが、とにかく駐車場が少ないのです。

紅葉シーズンともなれば大渋滞必至なので、【奥入瀬渓流館】や【渓流の駅おいらせ】などを利用して、そこから歩き、またはレンタサイクルで廻るのが無難でしょう。(※自転車で遊歩道を走ることはできません)

子ノ口にもレンタサイクルがあり、どちらも相互乗り捨てOK。遊歩道に沿ってバスも運行しているので、行きは徒歩/レンタサイクル、帰りはバスを利用するのもいいですね。

奥入瀬渓流は子ノ口から焼山(やけやま)まで全長14kmにも及びますが、歩くのは体力・時間的に無理!という方でも国道102号線と平行しているので車窓からでもじゅうぶん紅葉が楽しめます。酸ヶ湯温泉から奥入瀬渓流館までは国道103号線で十和田湖方面へ約20kmです。

ラストは十和田湖。子ノ口にはお土産屋さんやお食事処があり、遊覧船も出航しています。奥入瀬渓流館から十和田湖・子ノ口まで国道102号線で約13kmです。

御倉半島と中山半島に挟まれた中湖を望む瞰湖台(かんこだい)からの眺めも素晴らしいです!子ノ口から瞰湖台までは、約8km。わざわざ寄りたい穴場スポットです。

十和田湖周辺で唯一、休屋(やすみや)の駐車場だけは有料(普通車500円)。ここから遊覧船やクルーザー、屋形船、またジェットスキー、カヌー、手漕ぎボート、スワンボートなどなど湖上に繰り出せる手段がたくさんあります!もちろんお土産屋さんやお食事処も多数。有名な「乙女の像」もここにあります。

森々と冴えた空気、神秘的なムードがただよう湖畔の遊歩道【開運の道】で十和田神社へ参拝。道すがら、溶岩にできた穴それぞれに神様が祀ってあったり巨木が立ち並んでいたり、湖とはまた違った雰囲気に浸れます。

見どころがたくさんありすぎて、もっと写真も載せたいのですが今回はこの辺で。次回は岩手〜秋田にまたがる八幡平(はちまんたい)をご紹介します。

(松本しう周己)

この記事の著者

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松本しう周己

高校は美術科を卒業し、印刷会社のデザイン部に就職するも2年足らずで退職してフリーターに。主にコンサート・イベント関係で全国を駆け回る。その後、なぜかウェブデザインの道へ。仕事としては車との接点はまったくないが旅行好きでドライブ好き、20年前から道の駅などで車中泊していた。
「ネットを通して仕事ができれば、どこにいても構わないのでは」と、2005年、ついにキャンピングカーを自宅兼仕事場としてしまった。根は機械オンチなため、日進月歩の日々。
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