キープコンセプトではない! 新型NーBOXのデザインは「いい道具」から「上質な乗用車」へ

ヒット作の2代目として、基本スタイルを踏襲しつつ「洗練」と「上質」をテーマに掲げて登場した新型ホンダ・N-BOX。先代との違いは一体どこにあるのか、内外装を担当した3人のデザイナーに話を伺いました。

──  まず、基本はあくまで「先代のブラッシュアップ」ということですが、新型独自の方向性はどこにありますか?

「先代は、道具的な佇まいと乗用車感覚が半々で、丁度いいバランスを持っていました。新型では、上級車からのダウンサイザーを意識し、乗用車らしさを引き上げました。全体の面質も、道具的でクリーンなものから上質で豊かな表情になっています」

──  新たに厚みを持たせたボンネットフードと、そこから引かれるキャラクターラインの意図は?

「新しいラインで前後方向の伸びやかさを出すのと、その下のドアの豊かな面表情を強調させています。一方、そうして増えた要素を整理するため、ボンネットの見切り線とキャラクターラインを合わせています」

この記事の著者

すぎもと たかよし 近影

すぎもと たかよし

東京都下の某大学に勤務する「サラリーマン自動車ライター」。大学では美術科で日本画を専攻、車も最初から興味を持ったのは中身よりもとにかくデザイン。自動車メディアではデザインの記事が少ない、じゃあ自分で書いてしまおうと、いつの間にかライターに。
現役サラリーマンとして、ユーザー目線のニュートラルな視点が身上。「デザインは好き嫌いの前に質の問題がある」がモットー。空いた時間は社会人バンドでドラムを叩き、そして美味しい珈琲を探して旅に。愛車は真っ赤ないすゞFFジェミニ・イルムシャー。
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