【ネオ・クラシックカー グッドデザイン太鼓判!】第12回・特別を前面に出さなかった異才スポーツ。 トヨタ・MR2(初代)

キャビンは、ブラックアウトしたAピラーと、リアクオーターのブラックトリムが、比較的大きなキャビンを軽くスマートに見せることに成功。スポーティさと居住性を両立しました。

一方、ミドシップらしいトンネルバックとサイドのエアインテーク、赤や黄色など原色を配したスポーツシートなど、随所に散りばめた仕掛けが、端正なボディに適度な異質感を与えます。

デザインチームは、同様のコンセプトを持つフィアットX1/9などを参考にしながらも、より広い層のユーザーが関心を持ち、量販が期待できるミドシップという難題にチャレンジしました。

その視点が、明らかにスポーティでありながら、セダンのような身近さも感じる独自のスタイルを生み出したといえそうです。

●主要諸元 トヨタ MR2 1600G-Limited(5MT)
型式 E-AW11
全長3925mm×全幅1665mm×全高1250mm
車両重量 950kg
ホイールベース 2320mm
エンジン 1587cc 4気筒DOHC16バルブ
出力 130ps/6600rpm 15.2kg-m/5200rpm

(すぎもと たかよし)

この記事の著者

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すぎもと たかよし

東京都下の某大学に勤務する「サラリーマン自動車ライター」。大学では美術科で日本画を専攻、車も最初から興味を持ったのは中身よりもとにかくデザイン。自動車メディアではデザインの記事が少ない、じゃあ自分で書いてしまおうと、いつの間にかライターに。
現役サラリーマンとして、ユーザー目線のニュートラルな視点が身上。「デザインは好き嫌いの前に質の問題がある」がモットー。空いた時間は社会人バンドでドラムを叩き、そして美味しい珈琲を探して旅に。愛車は真っ赤ないすゞFFジェミニ・イルムシャー。
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