80〜90年代の日本車からグッドデザインを振り返るシリーズ。第9回は、人気クーペの陰に隠れながらもFFの合理性をグッドプロポーションでまとめた、1983年登場のコンパクトセダンに太鼓判です。
クルマ好きにとって80系といえば、もちろんハチロク。トヨタ自身がリバイバルするほどの超人気車種ですが、一方、FF化を機に「脱80点主義」を標榜したセダン(4ドア)は、空力と居住性を高い次元でバランスさせた秀作でした。
緩いクサビ形のボディはシンプルかつスポーティ。さらに、ここに載せる大きなキャビンも同様のクサビ形とすることで、ボディ全体に強い前進感を与えました。サイド面は、ボディを上下に分けるプレスラインでアクセントを付け、太いサイドモールをバンパーの高さまで下げることで、重心を低く見せることに成功。