クルマのデザインが一新する!? Aピラーレスの「樹脂製フロントウインドウ」搭載トミーカイラZZが初披露

近く、公道を走行するための国内認証を取得する予定で、今秋を目途に、樹脂製フロントウインドウを搭載した特別仕様車「トミーカイラZZ」を販売する計画としています。

この樹脂製フロントウインドウは、帝人の技術が採用されています。ポリカーボネート樹脂(PC樹脂)は、従来使われてきたガラスに比べて半分ほどの重さで、車体の軽量化に寄与する素材として注目されてきました。

しかし、ガラスに比べて耐摩耗性が低く、窓の開閉やワイパーなどにより表面が傷つきやすいことが大きな課題で、これまでのハードコート技術(ウエット法)だけでは、保安基準に対応する耐久性を満たすことができなかったそうです。

そのため、樹脂製窓の車への使用は摩耗の少ないサンルーフや後部の固定窓などに限られており、フロントウインドウには認められていませんでした。

2014年に改正され、2017年7月から導入される新保安基準には、法規的にはフロントウインドウへの搭載が認められたものの、これまで以上に厳しい耐摩耗性が要求されます。

具体的には、ゴムと窓をこすりあわせて摩耗を調べる試験で、2%未満にする必要があり、これは耐摩耗性が5~7%であった従来の樹脂の加工法(ウエット法)では実現できませんでした。

今回、トミーカイラZZに搭載された帝人の樹脂製窓は、透明性が高いPC樹脂にさらに保護層を作る技術を加えて、耐摩耗性を0.5~1.5%の耐摩耗性を実現。これは強化ガラス(耐摩耗性0.5~1.0%)並みに傷つきにくい高い性能だそうです。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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