日本車の米国生産が年間400万台規模に! 雇用拡大にも貢献

その一方、日本からの対米輸出についても、2015年に160万台、2016年は173万台と増加傾向にあります。

また、日系車のメキシコ生産がここ数年で約2倍に拡大しており、昨年はメキシコにおける総生産台数346万台のうち、日系車が約145万台(42%)、米国生産比で4割弱(36%)を占めている状況。

そうしたなか、米トランプ大統領が3月、自動車産業が集積するデトロイト近郊で、米大手自動車メーカーや日本の自動車メーカーの幹部が出席する会合を開き、2025年に向けた燃費規制を緩和する代わりに、米国での雇用創出を求めました。

今年1月、SNS上でトランプ氏がトヨタのメキシコ工場建設を非難した際、トヨタは今後5年間で米国に100億ドル(約1.1兆円)を投資する方針を公表しましたが、同会合でトランプ氏はトヨタに新工場を米国に建設するよう再度要請しています。

こうした情勢から、トヨタ以外の日系車メーカーにおいても、米国で人気が高いSUVの現地生産化等、雇用拡大に直結する具体策を用意しておく事が肝要のようです。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

【関連記事】

米国への投資をアピール!トヨタが北米のR&D拠点を拡張
https://clicccar.com/2017/05/06/469883/

アメリカの新車市場に異変?4月のライトトラック系の販売が頭打ちに
https://clicccar.com/2017/05/05/469566/

トランプ大統領、トヨタに米国への工場建設を改めて要請!
https://clicccar.com/2017/03/18/455378/

トヨタの世界生産が3.5%増! ハイランダーなどSUVが好調
https://clicccar.com/2017/02/11/443979/

トヨタとホンダが、2017年の米新車販売台数の1,700万台超えを予想
https://clicccar.com/2017/01/19/438100/

【関連リンク】

日本自動車工業会
http://www.jama.or.jp/index.html

この記事の著者

Avanti Yasunori 近影

Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
続きを見る
閉じる