新型トヨタ・ランドクルーザー(300系)は、フレーム構造を踏襲しTNGA化、3.5Lガソリン、3.3LディーゼルのV6ツインターボと10AT採用

■200kgものダイエットを果たしたフレーム構造とボディ

2021年6月10日、新型トヨタ・ランドクルーザー(ランクル)が世界初公開されました。ランクルは、1951年に登場したトヨタ・ジープBJシリーズ以来、2021年で70周年を迎えます。

トヨタ ランドクルーザー
300系の新型ランドクルーザーが世界初公開された

300系となる新型ランクルは、「Station Wagon」の系譜を受け継ぐモデルで、2014年に1年限定で復活を果たした「70」シリーズの「Heavy Duty」、ランドクルーザープラドの「Light Duty」の3系統があります。今回、フルモデルチェンジを受けた300シリーズは、ランドクルーザー生誕70周年となる2021年夏以降、世界各地で発売される予定。

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世界中で活躍するランドクルーザー。コスタリカの農場にて

世界の砂漠や山岳地帯などの悪路を走り続けているランクルは、累計約1,040万台に達し、年間30万台以上(2020年末時点、累計販売台数、年間販売台数ともLEXUS LX、GXを含む数値)のランドクルーザーが世界170の国と地域で支持されています。厳しい環境下では、壊れにくく、メンテナンスしやすいのが大前提で、トヨタも「陸の王者」、「クロカン4WDの覇者」として、同SUVが守り続けている本質として、信頼性、耐久性、悪路走破性の3つを挙げています。

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迫力と洗練された印象を放つ新型ランドクルーザーのエクステリア

ファンやオーナーが気になるポイントは、いくつもありそうなランドクルーザー。ワイドなグリルが際立つエクステリアは、同SUVのヘリテージを継承し、オフロード走行時のダメージを受けにくいランプ位置やバンパー造形など機能美が追求されたそう。

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新型ランドクルーザーのリヤビュー

「L」字型の前後ライトも新しさを感じさせます。一方のインテリアは、悪路状況でもクルマの姿勢を捉えやすい水平基調インパネが踏襲されつつ、直感操作ができるスイッチ類を機能ごとに配置。最新モデルらしい形状や色など、操作性も考慮されたデザインにより、高い使い勝手を得ているそう。

また、パッケージは悪路走破性を重視し、全長、全幅、ホイールベースなどのボディサイズと、ディパーチャーアングル、アプローチアングルは従来型から踏襲されています(一部グレードを除く)。ランドクルーザーのヘリテージを継承し、オフロード走行時のダメージを受けにくいランプ位置やバンパー造形など機能美を追求。

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新型ランドクルーザーのインパネ
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新型ランドクルーザーの3列シートのキャビン

ランドローバーの新型ディフェンダーがモノコックボディを採用したのとは対照的に、新型ランドクルーザーは、求められる資質をクリアするべく、フレーム構造が踏襲されています。一方で、「TNGA」に基づく新「GA-F」プラットフォームが採用されたことで、軽量化や低重心化、新パワートレーンの採用、内外装デザインなど新しさを盛り込み、ランクルが誇る技術の積み重ねと最新技術を融合されているのが最大の見どころといえそうです。フレーム構造は踏襲しながらもフレーム自体の新設計により、軽量化、高剛性化が図られています。フレーム、ボディを含めた車両全体の軽量化は、じつに200kgに達しているそう。

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新たに採用された「E-KDSS」のイメージ

走りでは、低重心化や前後重量配分、サスペンション構造の改善などの基本設計の高さに加えて、「凄腕」や「匠」と呼ばれる、社内の熟練テストドライバーやダカールラリー出場ドライバーをはじめとする評価メンバーによる実路走行での作りこみにより、オンロード、オフロードの双方で運転しやすく、疲れにくいクルマを目指したとしています。

悪路走破性の向上策として、サスペンションの基本性能(ホイールアーティキュレーション:タイヤの浮きづらさ)の向上をはじめ、世界初の「E-KDSS(Electronic Kinetic Dynamic Suspension System)」による接地性のアップ、ドライバー視点で障害物を直感的に可視化できるマルチテレインモニターの搭載、路面を判定し、自動でモード選択する進化した「マルチテレインセレクト」などを用意。

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新型ランドクルーザーのシャーシ

注目のパワートレーンは、新開発となるV6ツインターボエンジン(3.5Lガソリン、3.3Lディーゼル)に10速ATが組み合わされています。新開発されたV6ツインターボは、従来型のV8エンジンをも超えるクラストップレベルの動力性能、高いドライバビリティを獲得。3.5Lガソリンは415PS/650Nm、3.3Lディーゼルは309PS/700Nmとなっています。

10速ATも新開発となる「Direct Shift-10AT」。ボディの軽量化もあって、各地域の販売計画と燃費モードを加重平均し、行われた社内の試算では、従来型との比較で、車両使用時の年間CO2排出量をグローバルの全台数分で約10%低減できる見込みと明らかにしています。

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進化した「マルチテレインモニター」

重量級クロカン4WDの燃費向上(CO2削減)も待ったなしという状況ですから、時代の要請に応えています。先進安全装備も抜かりはありません。トヨタの先進機能も含めた「Toyota Safety Sense」が採用され、歩行者(昼夜)や自転車運転者(昼)を検知し、衝突回避、被害軽減に寄与する「プリクラッシュセーフティ」はもちろん、交差点での対向直進車や右左折時に前方から来る横断歩行者検知機能、ドライバーによる回避操舵をきっかけに操舵と車線逸脱抑制をサポートする緊急時操舵回避支援機能が追加されています。

トヨタ・ランドクルーザー
「マルチテレインセレクト」のアップデートも図られている

ほかにも、駐車場での前後障害物や後退時の接近車両、歩行者を認識し事故防止に寄与する「パーキングサポートブレーキ」も新たに採用されています。

日本はもちろん、世界中に熱烈なファンをもつランドクルーザー。300系になった新型は2021年の目玉モデルの1台になるのは間違いなしで、価格や納車時期なども注目を集めそうです。

※上記写真は、海外仕様です。

塚田 勝弘

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