── では、サイド面です。今回、ボディの前半分をパーソナルスペース、後を実用スペースと、ふたつに分けて考えたのはなぜですか?
「好評だった前2世代は、前後のウインドグラフィックがひとかたまりで、広さ感を重視しました。ただ、実際の使われ方はパーソナルで、多人数用途はスペーシアに移っています。そこで、パーソナル感とワゴン感をそれぞれ表現しようと思いました」
── 前半分は、具体的にどこがパーソナルなイメージなのですか?
「今回はベルトラインを中央で折って、前側はラインを下げました。これによって運転席重視のイメージを作ると同時に、ドアミラーの前にガラススペースを作って、実際の視界も確保しているんですね」
── ありがとうございます。
先代、先々代で好評だった乗用車的なグラフィックやベルトラインを「折る」という手法はかなり大胆ですが、クルマの性格をワゴン的に大きく変化させるという明確な理由からだとします。その大胆なチャレンジがどう完結したのか、続きは後編で伺います。
[お話を伺った方]
スズキ株式会社 四輪商品・原価企画本部 四輪デザイン部
四輪デザイン企画課 専門職 金子唯雄
四輪インテリア課 渡邉盛弘
(インタビュー:すぎもとたかよし)