トヨタC-HRのデザインをまとめたディレクターが語った「想い」とは?

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実際、C-HRは外観から想像するよりも後席のシートサイズや空間自体は広く、荷室もまずまずの容量(318L〜1112L)が確保されています。

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この点に関しては、主査の古場博之氏が作りたいクルマを実現するには、ヴィッツというBセグメントをベースとするのではなく、Cセグメントの新しいプラットフォーム(TNGA)を採用する方がいいという結論から、現在のC-HRというモデルとして具現化。結果的に、後席も荷室も実用性が確保されたことになります。

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私はC-HRをみていると、シティ派SUVの嚆矢といえる(とらえ方はいくつかあるにしても元祖といえるモデルの一台)初代RAV4を思い起こします。初代RAV4が開発されていたのは、入社してすぐくらいだったそうで(1989年入社。愛車はMR2、MR-S)、伊澤氏も「凄く面白い」と思ったそうです。

C-HRはRAV4の後継モデルではないそうですし、初代RAV4のデザインや存在感をとくに意識したこともないそう。それでも、C-HRではスピード感、キビキビ感を強調することで、クロスオーバーの力強さ、質感を強調。初代RAV4のインパクトを超えたかどうかはユーザーなどが判断するものでしょうが、狙いどころのスピード感、キビキビ感は確かに十分に感じさせます。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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