GT300チャンピオンVivaC 86 MC。最終戦優勝の瞬間、ピットは号泣!【SUPER GT2016】

2016年度のSUPER GT、GT300クラスでチャンピオンとなったVivaC 86 MC。

J SportsでSUPER GTの解説をするカーデザイナーの由良拓也氏が敬意をもって「アルミとリベット、パテで出来たクルマ」というほど、独自でなおかつ低予算で開発、改良を重ねてきたこのマシンは、ドライバーでエンジニアの土屋武士さんいわく「町工場の意地と魂のかたまり」。

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マザーシャーシ1年目で実戦開発をして、2年目の今年でチャンピオンを獲るという目標を掲げたチームは、1年目の昨年にすでにSUGO戦で優勝という快挙を遂げていましたが、土屋武士さんは「まさか本当に目標どおりチャンピオンになるとは思わなかった」とパルクフェルメのインタビューでも答えているほど、今から思えば順調過ぎる今年の成績。

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そして松井孝允選手の目覚しい成長も今年のトピックといえるでしょう。全日本F3選手権Nクラスに自費でスポット参戦し富士の2戦でポールtoウィンを決めたことは成長に大きく影響していることだと思います。今年の予選ではQ2のほとんどを松井選手が担当し、SUGOとタイではポールポジションを獲得。タイでは今季初優勝をポールtoウィンで飾っています。

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タイでの優勝でランキングトップに返り咲いたVivaC 86 MC。最終第8戦のもてぎでも磐石な体制かと思いきや、ライバルとのポイント差は僅差。特にポールポジションのプリウスが優勝した場合は4位以内でチェッカーをくぐらないとチャンピオンがないという状況で楽観はできません。

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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