住友ゴム工業がタイヤ用新材料開発技術「ADVANCED 4D NANO DESIGN」で「第28回日本ゴム協会賞」を受賞

ダンロップの住友ゴム工業は、同社のタイヤ用新材料開発技術「ADVANCED 4D NANO DESIGN」が、「第28回日本ゴム協会賞」(主催:一般社団法人日本ゴム協会)を受賞したと発表しました。

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「日本ゴム協会賞」はゴム技術における科学、技術またはその産業分野の発展に寄与し、その功績著名な会員に対して授与される賞です。

同社の新材料開発技術「ADVANCED 4D NANO DESIGN」は、大型放射光研究施設「SPring-8」(兵庫県佐用町)・大強度陽子加速器施設「J-PARC」(茨城県東海村)・スーパーコンピュータ「京」(神戸市)という大規模な科学技術施設を活用して、ゴムの内部構造をナノからミクロンレベルまで連続的かつ鮮明に解析しシミュレーションすることで開発されました。

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同技術で開発されたゴム素材を使用したタイヤでは、相反する性能である低燃費性能、グリップ性能、耐摩耗性能を大幅に向上できるということです。

今回の受賞は、放射光X線・中性子・シミュレーションというゴム素材の新しい解析技術が、ゴム産業の発展に大きく貢献すると認められたものです。

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同時に同社はこの新技術を活用したコンセプトタイヤの「耐摩耗マックストレッドゴム搭載タイヤ」を公開しました。

このコンセプトタイヤでは低燃費性能とウエットグリップ性能を維持しながら、耐摩耗性能を200%(2011年当時の同社のトレッドゴムとの比較)に向上させることに成功しています。

同社では、このコンセプトタイヤについて、現在のところ発売する予定はないとしています。

タイヤ開発は大型放射光研究施設「SPring-8」・大強度陽子加速器施設「J-PARC」・スーパーコンピュータ「京」というような大規模な科学技術施設を使用する時代に突入したことになります。

(山内 博・画像:住友ゴム工業)