マツダが4月に組織改革へ!新車開発はどう変わる?

設計部門で作成するCADデータの品質が向上したことで、部品間の干渉等に起因する生産技術部門の“やり直し”作業が低減、新車の開発効率向上に寄与することから、現在では他の自動車メーカーでも3Dデータによるデジタル開発が普通に行われるようになりました。

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同社がエンジン、トランスミッション、プラットフォームなどを対象に展開している「SKYACTIV」において、今後は「MDI プロジェクト室」がさらなる開発効率の向上やコストセーブの役割を担うものと予想されます。

ちなみにMDIプロジェクト領域では藤原常務執行役員が4月以降、専務執行役員として研究開発・MDI統括、コスト革新など、MDI全体を統括。

またデザイン領域では、デザイン本部に「ブランドスタイル統括部」を新設、前田執行役員が常務執行役員となりデザイン・ブランドスタイルを統括。

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さらに中国事業領域では中国第1事業部と中国第2事業部を統合して「中国ビジネス推進部」を新設、ブランドの確立とさらなるビジネス基盤の強化を図るとしています。

一方、トヨタ自動車も4月1日付けでカンパニー制の導入など、大掛かりな組織変更とそれに伴う役員人事の変更を行いました。

将来の技術/ビジネスを“長期視点”、“社会視点”で創造していく「未来創生センター」と、長期視点に立った経営の方向性策定と経営資源の最適化を図る「コーポレート戦略部」を新設しています。

今回のマツダの組織改革も顧客ニーズの多様化や世界情勢の変化に迅速に対応するための体制作りに主眼が置かれている点では共通する部分も多いようです。

このように自動車各社では環境対応を含め、持続可能なサステイナブル・モビリティ社会の実現を目指しており、それに伴い、従来にも増して大掛かりな組織改革が目立つようになっているのが特徴です。

Avanti Yasunori

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この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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