ボルボはS90にも今回、新プラットフォーム「SPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャ)」と、同じく自社開発による「T8 Twin Engine」というPHEV(プラグイン・ハイブリッド)のパワートレインを投入しました。
「にも」としたのは、春先に日本上陸予定の新型XC90が、先立ってSPA+PHEVを採用しているからです。いずれも2010年にフォード・グループと別れた後、数千億円を費やしてボルボが独自開発を進めた新世代のコンポーネントであります。
片やホイールベースとトレッドとキャビン位置とオーバーハングが自在に変えられるモジュラー・プラットフォーム、片や今後の数年間、ボルボの中核となるパワートレインです。
つまり2016年から、ボルボのラインナップは順にこれら新世代モデルに入れ替わっていくのですが、2020年までにボルボは新世代モデルでの事故死者・重傷者ゼロにするという野心的な目標を公言しています。
その目標を果たすためのラインナップ刷新前夜、そんなタイミングを意識しますと、一見して控えめだが堂々としていてクリーンな線でまとめられたS90が、やたらジワジワとくるんです。