ジワジワくるプレミアム!ボルボ「S90 PHEV」骨太でありながら華がある

では具体的にボルボはS90で、どんなストーリーや価値観を語ろうとしているのでしょうか?
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そのキーとなるのは「スカンジナビアン・デザイン」、そしてスーパーチャージャー&ターボ過給の2Lガソリンエンジン320ps・400Nmで前輪を駆動し、87ps・240Nmの電気モーターで後輪を駆動するPHEVパワートレインです。
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計407ps・640Nmを発揮するパワフルなAWD仕様ですが、カタログ燃費は100km走行あたり1.9L、つまりリッター52km強。それでいてCO2排出量は44g/kmに抑えられているのですから、圧倒的ですね。

「パワフルであることを表現するのに攻撃的である必要はない」と、ボルボのチーフ・デザイナーであるトーマス・インゲンラートは断言していました。
先代と比べた時に、キープコンセプトとロー&ワイド化に傾きがちな、ともすれば保守的なEセグメントで、明らかに違うカードを切っているのです。

しかもホーカン・サミュエルソンCEOに、S90で到達すべき目標が何かを問うと、「私の仕事は、財政面で開発陣をサポートすることで、これここに行きなさい、と彼らに指示を与えることではないのです」という答えが返ってきました。
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プレミアム・サルーンをトップダウンではなく、現場との合議によって造りたいモノを造らせている、そんな静かな誇りさえ感じさせる、アンダーステイトメントな回答といえるでしょう。