【東京モーターショー15】2倍のバッテリーで航続距離は約550km!リーフ実験車両のマニアックな見どころ

まずエアロ。空気抵抗を減らすために、ところどころにカーボン製の空力付加物が付いていますよね。これ、アクセサリーじゃなくてちゃーんと空気抵抗低減に効くものです。そして前後バンパーも市販されている「ニスモパフォーマンスパッケージ」と同じものに見えますが、ドライカーボンで作られているとかいないとか。

驚くことにテールゲートもカーボン製の超軽量品。実際に開閉してみましたが、支えるダンパーが重いテールゲートに最適化されたリーフ標準品なので減衰力が高く、軽すぎるカーボン製ゲートは渾身の力を入れないと閉まりません。

それと同じくらいビックリするのが足元。

Advanced R&D Electric Vehicle2

ホイールが標準じゃないくらいでしょ違いは?……と思うじゃないですか、でもぜんぜん違うんです実は。タイヤサイズはなんと

Advanced R&D Electric Vehicle3

175/60R18!!

ちなみにリーフの標準タイヤサイズは205/55R16もしくは215/50R17。つまり標準車よりも細くて径の大きいタイヤを履いているのでした。なぜかって? 走行抵抗と空気抵抗を減らすためですよ。

そしてホイールも。実はマグネシウム製の超軽量なのだとか。もちろんこのリーフのために作られたワンオフ。なのにちゃーんとJWL(国土交通省の安全基準を満たしている証)の刻印が入っているあたりはさすがですね。

それにシート!

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市販品ですが、なんとカーボンモノコック構造の超軽量レカロ製。純正シートに比べて左右で数十キロのレベルで軽いらしいです。

というわけでこのリーフ、なんだか僕らが大好きなチューニングカーと相通じる雰囲気が漂っているのは気のせいですかね?モーターショー会場では細かいところもしっかり実車確認する価値、大アリですよ。

それにしても……下世話な話ですが、テールゲートも含め外装のカーボンパーツ一式だけで新車のリーフが買えちゃうかそれ以上の値段でしょうね(笑)

(工藤貴宏)

この記事の著者

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工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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