もうひとつの前方衝突予測警報は、「Predictive Forward Collision Warning(プレディクティブフォワードコリジョンワーニング)」と呼ばれる技術で、スカイラインに搭載されています。
ミリ波レーダーセンサーを使い、2台前を走る車両の車間と相対速度を検知し、自車の減速が必要と判断すると、表示と警告音により注意を促すというもので、2台前のクルマを検知していますから、エマージェンシーブレーキは作動せず、警告音も仰々しいものではなく、文字どおり注意を促す軽い印象の音になっています。
しかし、前方への注意力は着実に高まりそうですから、ブレーキの踏み遅れが原因となる玉突き事故を未然に防ぐ効果は期待できそう。
この体感プログラムはステアリングを握るのではなく、同乗走行でした。スカイラインの前には、全長5294×全幅2039×全高1920mmのインフィニティQX80が小山のように立ちはだかり? その前を走る赤いスカイラインは車内(後ろのブルーのスカイライン)からは見えません。
QX80が急に車線変更をしていなくなると、目前に赤いスカイラインが急減速(止まっている)という状況でしたが、テストの速度域なら(当然ですが)前方衝突予測警報後に十分停止することができました。
(文/塚田勝弘 写真/小林和久)