トヨタが2022年までにFCVの価格を大幅引き下げか?

いずれにしても高級車並みの車両価格であり、FCVを普及させるためには更なる低価格化が求められるのは言うまでもありません。

そうしたなか、先頃開催されたジュネーブモーターショーで同社がFCVの価格戦略について触れたようで、海外メディアで話題になっています。

 

それによると、経営陣から通常15年ほど要する市場への浸透期間を圧縮して2022年頃までに車両価格の大幅引き下げを達成するよう、指示が飛んでいると言います。

これを受けて社内では欧州の上級ディーゼル車並みの価格まで引き下げることを目標にコストダウンに取組んでいる模様。

TOYOTA_MIRAI(出展 トヨタ自動車)

大幅なコストダウンには販売ボリュームの増大とともに、FCVの心臓部、FCスタック(燃料電池)や高圧水素タンクの構造見直しが効果的。

燃料となる水素についても圧縮水素に代わる「液化水素」を使用することでハンドリング性が向上することから、水素供給設備のコストダウンにもつながる可能性が有るため、FCV側の液化水素への対応が期待されています。

このようにFCVの低価格化にはまだまだ余地が残されていると推測され、今後の技術革新が注目されます。

■トヨタ MIRAI Webサイト
http://toyota.jp/mirai/?padid=ag001_i_carlineup_search

■ジュネーブモーターショー2015
http://www.salon-auto.ch/en/

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Avanti Yasunori

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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