日経新聞によると、SONYは自動走行の中核部品である車載用画像センサーを年内に量産する計画といいます。
同社の画像センサーは一般的な車載用センサーと比べて約10倍の感度を持っており、暗闇でも周囲の障害物を検知可能で、これまでミリ波レーダーや赤外線レーザー方式に比べて低照度環境下でのセンシング性能で劣るとされてきた常識を払拭するもの。
年内は車載器メーカーへのセンサー販売が中心になるようですが、今後はこのセンサーによる膨大なデータを瞬時に解析するZMPのソフト技術を組み合わせてカメラ複合部品にする計画。
同社はスマートフォン向けなどのイメージセンサーで世界シェア首位を維持するも、2015年3月期決算で増収減益の見込み。
前年度の営業利益265億円に対して今期は200億円(-65億円)となる予想で、中でも大きな足かせとなっているのがスマートフォンなどのモバイル事業。
同事業で今期2,150億円の赤字を見込むなど、業績が低迷しているだけに、自動走行用車載器開発に本腰を入れることで経営建て直しを図りたい考え。
東芝も処理能力を従来の10倍に高めたLSIを開発、2年以内の量産化を目指しているようで車載半導体の需要が自動車の台数の伸びを上回って拡大すると予測しているとか。
自動走行機能を搭載した車両の発売を間近に控え、普及が本格化する2020年に向けて先進運転支援システム用カメラの世界市場が約10倍に膨らむと予想される中、SONYなど電機各社の動きが慌しくなっているようです。
■SONY Webサイト
http://www.sony.co.jp/
■ZMP Webサイト
http://www.zmp.co.jp/?lang=jp
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