ラスベガスで開催された世界最大の家電ショー「CES」でトヨタが発表した燃料電池自動車関連特許の実施権無償提供が話題になっています。
今回のトヨタの燃料電池自動車(FCV)関連特許の実施権無償提供は、トヨタが単独で保有している世界で約5,680件のFCV関連特許を無償で提供するというものです。
トヨタの発表によると、5,680件の特許の大部分を占める燃料電池スタック、高圧水素タンク、燃料電池システム制御などの基幹システム関連特許に関しては、2020年末までの期間を限定して特許実施権を無償提供し、約70件の水素ステーション関連特許は期間を限らずに、特許実施権を無償提供するとしています。
トヨタは昨年12月に世界初の市販FCV「MIRAI」を発売したばかりで、FCV関連特許の実施権無償提供は、次世代自動車の本命であるFCVの普及のための大英断だと評価する意見が大多数を占めています。その一方、今回の特許実施権無償提供には、トヨタが同社のFCV技術を業界のデファクト・スタンダード化することを狙っているものだとして、警戒する声もあります。