トヨタ、ホンダ、日産、三菱自など国内自動車8社が内燃機関の環境性能向上を目指して産学官合同で研究を加速させる組織「AICE」を今年4月1日に設立。
また同様に4社合同でEVやPHV用の充電インフラ整備を進める新会社「NCS」を5月26日に発足させるなど、これまで競合関係にあった国内自動車メーカー同士が協力体制を組むケースが目立ちます。
これは2020年に向けて今後いっそう厳しくなる欧米の環境規制への対応が急がれる事に加えて、国内新車市場や北米・中国・ASEAN市場に於ける欧州勢の急速な勢力拡大がトリガーになっているようです。
一方、中国メディアは日本の自動車各社が既にHVやEV等の先端技術でトップクラスであるにも拘わらず、今回のように更なる結束を図った事に驚きを隠せないようで、「中国の自動車メーカーも大いに参考にすべき」と報道。
また新聞報道によると、日本勢はトヨタなど全14社で車体に使用する鋼板や樹脂等の汎用部品、車載用半導体等の仕様を統一する為の検討会を設立、年内にも具体的な対象部品を選出する予定とか。
今後、自動車業界が一丸となって重複投資を削減、各メーカーが協力して国際競争力を高める計画と言います。
この動きにはVWやダイムラーなどの欧州勢が得意とする自動車関連技術の「国際規格作り」に対抗する狙いも有るようで、検討会を「国際標準検討会」として日本自動車工業会の中に設置。
これら一連の標準化活動がひいては部品メーカーの負荷低減やコスト低減に繋がることから、国内自動車各社はコスト低減で捻出した開発費をFCVや自動運転等の先端技術開発に振り向ける戦略のようです。
■AICE(自動車用内燃機関技術研究組合) Webサイト
http://www.aice.or.jp/index.html
■NCS(合同会社 日本充電サービス) Webサイト
http://www.nippon-juden.co.jp (6月中旬公開)
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