新創刊! カースタイリングは面白いのか!?

ようやく休刊していましたカースタイリング誌(三栄書房刊)が7月26日に刊行されることになりました。実はまだ関係者への連絡だけで、メディアへの公表をするはずではなかったのですが、いくつかのメディアで紹介されてしまい、おおっと驚いてしまったところです。

ならばということで、新カースタイリングの方針についてちょっと今考えていることをお伝えします。

これまで、デザイナー向けの雑誌と捉えられていましたが、大きく変えデザイン感度の高い一般読者向けとします。世にはいろいろな種類の自動車雑誌がありますが、カーデザインに特化して情報を提供する雑誌は唯一といえるでしょう。

クルマのメカを知りたいに人にメカ解説をする雑誌があるように、デザインの面白さ深さを、じっくりとわかりやすく解説し評論できる雑誌としたいと思います。

ところで、クルマのメカニズムに興味のある人たちにとっても、デザインは非常に難解に映るようです。実際にはメカニズムとデザインは切っても切れない関係です。なぜ特殊なメカを取り入れてまで、スタイルを重視するのか。あるいは、与えられたパッケージから、どんな目的のために外形スタイルを造り上げるのか? など、実はメカ好きの人にも、非常に興味深い内容になってきます。

クルマにとってのデザインは、エクステリア、インテリアともに情感に訴えかけられる自在な力を持っています。それでいて、きわめてクールなメカニズムやエンジニアリングとのつながりからしか、成り立ち得ないのものでもあります。

あるときはその陰にあるメカニズムを隠すかのように別の狙いを持ち、そしてあるときは内なるメカニズムを象徴させる存在として形を造る。本来のdesignが意味するところは設計全般を示しますが、一般的にデザインという言葉からイメージするのは、見た目の形を造るスタイリングです。それは間違った解釈だといわれますが、スタイリングという言葉の中には、人とのインターフェースの役割を感じているのではないでしょうか。

クルマの技術のなかで、人にいちばん近い存在がデザインです。そのデザインを、より分かりやすく紹介していきたいと考えています。

Renault Twingo sketch

いまちょっと気になっているクルマ「ルノートゥインゴ」。個人的な好みはともかく、このクルマは新型アイゴより10年先へ行ってしまったかもしれません。詳細は新カースタイリングで。

カースタイリング編集長 松永大演 (まつながひろのぶ)