ヴォクシー/ノアの長くなった全長で取り回しは大丈夫?【ノア/ヴォクシー試乗記03】

日産セレナがミニバン・ナンバー1の座を維持してきた理由はいくつか考えられます。

まず、2列目と3列目の室内高が高く、広さを実感できること。対するステップワゴンは低床フロアを実現して全高を下げ、走りの良さも追求するなどホンダらしさを感じさせるものの、床下一体格納式の3列目は荷物をいったん下ろしてから格納する手間と、当たり前ですが片側だけを格納してどちらかに乗車するアレンジはできません。

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ヴォクシー/ノアは、新型が出るまで最古参になっていてライバルよりも短めの全長が特徴でした。その分、駐車場の制約があって「ヴォクシー/ノアならギリギリ入る」という人からは当然ながら歓迎されていたはずです。

前置きが長くなりましたが、新型ヴォクシー/ノアは全長で100mm長くなり、標準ボディは5ナンバー枠を堅守し、エアロボディ系は全幅が10mm広くなっています。ちなみにエアロボディの全長はヴォクシーが70mm、ノアが75mm長くなっています。

最小回転半径は5.5mと同一ですから、100mm長くなった分はほとんど影響ナシといえるでしょう。

確かに、この10cmが致命的になるほどギリギリだった人は駐車場に停められなくなるかもしれません。それよりも既存のユーザーからは「テールゲート・オープン時の長さが知りたい」という声があったそうです。

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駐車場には入りそうだけれど、「テールゲートが開かなくなるのでは?」という懸念に対してはテールゲートのヒンジを工夫することで、前方に持ち上がるように開くという工夫を施しています。

そのため、ゲート・オープン時のゲートの長さは、先代よりも短くなったそうですから、開かなくなってしまうのでは? という心配は払拭されたのではないでしょうか。

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なお、先代からの乗り替えで一番驚くのは、フロントウインドウの大型化やサイドウインドウのベルトラインを下げたり、三角窓を拡大したりして得た広大な前方・左右の見晴らしの良さで、これだけでも取り回し時の視界だけでなく、心理的な負担も減るはずです。

■待望のノア/ヴォクシー・ハイブリッドの走りは?【ノア/ヴォクシー試乗記01】

https://clicccar.com/2014/02/07/246188/

■16インチのヴォクシー「ZS」の乗り心地はややハード【ノア/ヴォクシー試乗記02】

https://clicccar.com/2014/02/12/246442/

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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