俊敏なハンドリングと改善の余地ある乗り心地【ホンダ・ヴェゼル試乗記02】

人気爆発中のホンダ・ヴェゼル ハイブリッドに小林編集長と乗りながら「これでいいのかなぁ」とずっと話をしていたのが乗り心地です。パワー面に不足はないのは「ヴェゼル試乗記01」でご報告したとおり。

「ECON」をオフにすれば日常域ならシーンを問わずパワー不足とは無縁で、「SPORT」モードにすればスポーツカー顔負けのハイテンションな走りを披露します。 

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ヴェゼルの主任研究員である板井LPLが「新時代のスペシャリティカーを目指した」のは、背の高さを感じさせないフォルムや、リヤのドアハンドルなど細部を見れば分かりますし、ピアノブラックを採用したセンターコンソールの質感も高く、電子制御式のパーキングブレーキなどもクラスを超えた贅沢な装備です。

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実際にはお家芸のセンタータンクレイアウトを使い、さらに日産ジュークよりも40mm〜55mmも背を高くして得たのは驚くほど広い後席空間で、ジュークやフィットでは飽き足らないファミリー層もがっちり掴みたいのも透けて見えます。

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「スペシャリティカー」というと2人がメインのデートカーを想像しますが、「新時代の」が付くと、それは違うわけです。普通のファミリーにも乗ってもらいたいとなると、冒頭のように「この乗り心地でいいのかなぁ」という感想がどうしても出てきます。

確かにホンダらしい回頭性のよさ、ロールを抑えたコーナリングは「飛ばすとき」は意のままに操れますから説得力十分。背の高いSUVとは思えないハンドリングはさすが。

しかし、普通に街中から高速道路までを流していると、舗装の滑らかな路面でも絶えず微少ではありますが、上下方向の揺れが察知できますし、路面が荒れてきたり、大きなギャップを超えたりした際はピッチングを中心としたかなりの揺れに襲われます。

ヴェゼルには、フィットにはない振幅感応型ダンパーを搭載し、ストロークが短い時には低い減衰力を発生させ、大入力時にはメインピストンバルブとセカンドピストンバルブがそれぞれ作用することで高い減衰力で上屋を安定させることができるのが自慢。

確かに、フィットハイブリッドよりも乗り心地には重厚感がありますし、路面が良ければとくに不満とまではいえないかも知れませんが、快適な乗り心地よりもまずは「ハンドリングありき」であるのは隠しきれない、それが良くも悪くもホンダらしいかもしれないですが。

しかし、ステップワゴンやCR-V、そしてオデッセイ(標準車)はハンドリングと乗り心地の見事に両立していますので、まだまだ煮詰めに期待したいところです。

■エコランもスポーツ走行も自由自在【ホンダ・ヴェゼル試乗記01】
https://clicccar.com/2014/01/30/245341/

(塚田勝弘)