新車を買った時の独特の匂いに萌えるクルマ好きも多いかもしれませんが、逆にこの匂いでクルマ酔いするケースまた多いようです。
日経新聞が9月2日に伝えたところによると、東ソー(株)が自動車のシートや寝具に使われるウレタン樹脂の匂いを抑える新たな触媒を開発した模様。
ウレタン樹脂を発泡成型する際に使用する従来タイプの触媒の場合、揮発性有機化合物「VOC」(Volatile Organic Compounds)が発生、ウレタン内に残留するそうで、これが新車特有の匂いの元になるとか。
「VOC」は内装樹脂材を変色させたり、太陽光の影響でガラス内面を白濁させる原因にもなるようですが、東ソーが開発した新触媒ではウレタン樹脂の分子と結合する為、VOCが発生しないと言います。
同社は山口県周南市に約20億円を投じて専用プラントを整備、2014年11月に生産を開始する予定のようで、 「新車の匂いを嗅ぐと車酔いし易くなる」といった悩みを解消できる点をウリに、3~4年後のフル生産を目指すようです。
「新車臭」を不快に感じるユーザーの悩みを解消する素晴らしい技術で有る反面、逆に新車の匂いがしなくなる事に何やら一抹の寂しさを感じるのは筆者だけでしょうか。
■東ソー(株) 技術情報 (PDF資料)
http://www.tosoh.co.jp/news/pdfs/20130902001.pdf