MINI ペースマンの魅力はミニではないところにある?

SAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)を名乗るMINIペースマンは、MINIクロスオーバーを上から押しつぶしたかのようなフォルムで、ルーフは前方から後方にかけて緩やかに下がっていて、前方よりも後方は10cmくらい低くなっています。

また、MINIシリーズ初の横型リヤコンビランプ、リヤゲートにはモデル名の「PACEMAN」の名が刻まれたのもMINIシリーズでは初めてです。

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また、インテリアはラウンジコンセプトを掲げることで、クロスオーバーにある5名乗りは設定せず4人乗り仕様のみになっています。実際に後席に乗り込んでみると、左右1枚の大型ドアなので乗降性はクロスオーバーには敵わないですが、収まってしまえば身長171cmの私なら意外と快適に座れます。これならたまにゲストを迎えても狭い場所に押し込んでいる感覚はありませんし、子どものいるパパがMINIペースマンのスタイルに一目惚れしてしまっても、乗降時だけ頑張れば十分にファーストカーになりえる資質は備えています。

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荷室容量は通常時330L、後席を両方倒せば最大で1080Lに拡大できます。後席着座時でもまずまずの奥行きと深さがありますから日常ユースなら十分に対応できそう。

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MINIシリーズの増殖ぶりには驚かされますが、ミニ・ペースマンの登場で最近一番売れているクロスオーバーとの食い合いではなく、ミニ・クロスオーバー、ミニ・ペースマンがMINIというブランドをより強化するのではないでしょうか。BMWの戦略恐るべしです。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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