新聞報道などによると、ホンダが2016年頃発売予定の次期「シビック」、「アコード」の設計開発業務を北米拠点に移すようです。
両車種はホンダの世界販売の3分の1を占めており、生産については以前に「どこまで進む? ホンダと日産が海外生産シフトを加速 !」でも触れたとおり、「地産地消」の考え方のもと、既に現地化が進んでいますが、今回の発表は開発についても現地化するというもの。
ちなみにホンダの国内生産比率は海外生産の増大により2011年度には24%まで下がっており、2012年度も1-9月累計で26%、9月単月で見ると23%といった状況。
「シビック」や「アコード」は世界販売の50%以上が北米に集中しており、国内生産の主力は既にコンパクトカーのフィットや軽のN BOX、小型ワンボックスのフリードなどに移行しています。
このような背景からホンダは新車開発競争の激化で国内の開発リソースが不足する中、日本中心だった車両開発を転換して国内では高い技術力を必要とする燃料電池車(2015年発売予定)などの環境対応車や次世代技術の開発にリソースを振り向ける模様。
約2,000人規模に達しているオハイオ州の設計開発拠点では既に次期シビックの開発に着手しているそうで車両設計から部品調達・量産準備まで米国人技術者を中心に行う予定とか。
次期アコードも同拠点で近々に開発がスタートするようで、より現地の嗜好に合った車をスピーディに開発するのが狙いと言います。
トヨタも先日ご紹介した「アバロン」の開発&生産を米国で実施しており、日産も「アルティマ」を米国主体で開発するなど、各社ともに日本国内一極集中式開発から既に定着した「ルーチン開発」は各市場の傍で、国内では将来に向けた「先進技術の開発」へと棲み分けが進んで行くものと思われます。
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