プジョー・シトロエン・ジャパンは、9月20日、プジョーの基幹モデルとなるプジョー208を日本で発表しました。発売は2012年11月1日からです。
2で始まって間が0のプジョー2シリーズ(20●シリーズ)は、ひとつ前のモデルが207、もうひとつ前が206、日本でもヒットした1983年登場の205、さらにひとつずつ数字を重ね、始まりは世界大恐慌の1929年の201まで遡ります。201はプジョーで最初の車種名が3桁のモデルだったそうです。
もともとBセグメントと呼ぶコンパクトクラスはプジョーなどが得意とする分野でしたが近年は他メーカーからも参入により必ずしも優位ではありませんでしたが、208はそのポジションを奪還する意欲作です。
主な特徴は、
●コンパクトボディにスペースを確保した軽量なボディ
●個性的かつ先進的なエクステリアデザイン
●斬新な小径ステアリングとヘッドアップインスツルメントパネル
●新開発1,2Lエンジン
●環境配慮と安全装備
この中でも注目したいのは、インスツルメントパネルです。
従来、自動車のメーターはステアリングホイールの上半分の内側から覗き込むのが常識的でした。ミニやプリウスなどのセンターメーターは例外として。
ところが、今度の208は、ステアリングホイールの直径を小さくし、その上からステアリング越しにメーターを確認することになります。
ベーシックな車種が多い中、プジョー208が斬新さで勝負するシーンが現れたわかりやすい部分でしょう。
また、エクステリアでは、ドアからリヤフェンダーにかけて後方へ流れるようにえぐられたラインがこのクラスにあっては凝った処理です。
日本に導入されるのは、ボディバリエーションは3ドアと4ドア、3ドアのベーシックな1.2Lエンジンの208Allure(5MT)が199万円、5ドアの208Premium(4AT)が216万円、5ドアで上級の208Cielo(4AT)が240万円、もっともホットな3ドアの208GT(6MT)が258万円です。
40代以上の我々世代には、ダウンサイジングや洗練された実用性もいいですけど、かつての美しいスタイリングとヤンチャと呼ぶのに相応しい走りの205GTiを、208GTがどこまでその余韻を与えてくれるのか、気になるところです。
(小林和久)