マイナーチェンジで見た目まで大きく変わったクルマたち!

大概のクルマはモデルサイクルの途中でマイナーチェンジと称して改良されることがほとんど。ボディカラーの設定が変わったり、新しいグレードが追加されたり、場合によっては新型エンジンが搭載されたりすることもありますね。

そんな中、マイナーチェンジなのに大きく見た目までチェンジしてしまった車種をご紹介いたします!

まず最初はメジャーな所でS14型のシルビアです。

前期は割と曲線を多く使用して和らなイメージだったのですが、3ナンバー化したボディと相まってイマイチシャープさが足りないと判断されてしまったようで…

後期では「ツリ目」と言われるアグレッシブな表情に一変!ライトだけではなく、バンパーも角ばった張り出し感のあるデザインに変更されました。

CMでも「あの目がたまらんわ~」と一新されたフロントマスクをアピールしていましたね!ちなみに前期のCMコピーは「eye hunt SILVIA」と、後期のフェイスリフトを予言(!?)していたかのようなものでありました。(※後期のコピーは「Ready Go, FR.」)

続いては先日、復活が正式発表されたミラージュの名前を冠したミラージュディンゴ。

こちらは縦長のライト枠に丸型のランプをインストールした個性的なマスクで登場しました。同時期に登場したミニカ・タウンビーも似たようなヘッドランプを装備していましたっけ。

しかし個性的なフェイスが災いしてか?似たコンセプトのキューブに大きく水をあけられてしまい、2年後のマイナーチェンジで一般的なフェイスに(但し、エアログレードは異形ヘッドライトのまま)

しかし、ベビーカーを立てかけて固定できるアタッチメントや後席の様子を確認するための「赤ちゃん見えるミラー」など、今でも通用する装備も多数設定されていた意欲作でもありました。

最後にご紹介するのはフィアット・ムルティプラ(2代目)です。

この個性的なルックス、フロントガラスの下にあるランプがハイビーム用、ボンネット先端にあるものがロービーム用となっていて日産ジュークもビックリのライト配置です。

このモデルはルックスも個性的ですが、クルマとしてもかなり個性的なモデルで、まずシートは3人×2列の6人乗り。全長はおよそ4mで、これはホンダ・CR-Zと同等のコンパクトさなのに全幅は約1.9mで、日産・GT-Rと同等のワイドボディ!

そんなムルティプラも2004年のマイナーチェンジで2代目パンダ似のビックリするくらい普通のフロントマスクへ突然の変貌!

しかしマニュアルの設定しかなかったことや、排気量が1600ccでスペック的に見劣りすること、価格が300万近いことなどが災いしてか人気は上がらず、日本への正規輸入は終了してしまいました。

大きくフェイスリフトするモデルは不人気車だからという印象がありますが、費用がかかっても何とかしたい!という気持ちがある自信作だったりするのかも?

(小鮒 康一)