足回りを大幅に改良して走る楽しさと安全性を両立【新型レガシィ マイナーチェンジ】

マイナーチェンジしたD型レガシィはボディや足回りも進化しています。これは操縦安定性や乗り心地性能の向上を狙ったもので、細部まで改良が施されています。

 

GTグレードと2.5iSパッケージのフロントアームは板金化されました。これによって操縦応答性や、安定性、さらに危険回避性能が向上しています。

また全車のフロントアームのブッシュをハード化して直進性と操縦安定性を向上させました。

 

フロントスタビライザーも大径化。ツーリングワゴンとB4はΦ23、アウトバックはΦ26として、操縦応答性と危険回避性能を向上させると共に、フラットライド感も高められています。

 

サスペンションは全車ダンパー・コイルのチューニングを施して、操縦応答性、乗り心地、危険回避性能を向上させました。さらにアウトバックのフロントストラットにイニシャルバルブが追加され、操縦応答性がさらに向上。またフラットライド感やフロア・STR揺動も改善されました。

なお、ビルシュタイン製ダンパーは2.5i SパッケージとGT DITに装備されていますが、DIT用は専用チューニングが施されています。

B4とツーリングワゴン2.5i SパッケージとDITは225/45R18タイヤを装着。

その他2.5iは205/60R16、2.5i のEye Sight装備車と2.5i Lパッケージは215/50R17、そして2.5GTは225/50R17を装着します。アウトバックは2.5iと3.6Rが225/60R17、 2.5i Sパッケージは225/55R18がラインナップ。

リヤに関しては全車がブッシュやマウント類のハード化を実施しました。サブフレームブッシュは直進性、操縦応答性、安定感が向上。トレーリングリンクRブッシュは直進性、乗り心地に影響します。またショックアブソーバーマウントは操縦応答性と乗り心地向上に寄与。その他リヤダンパー固定ナットの大径化によって乗り心地とフロア・STR揺動が改善されています。

 

また、全車にリヤサポートサブフレームを追加。直進性と安定感、乗り心地を向上させました。

 

また、アウトバックに関しては、リヤアームUPRも軽量化して操縦応答性と乗り心地を向上させました。

同時にリヤストッパーUPRも大型化。これによって直進性と安定感と危険回避性能を高めています。

 

BITはリヤスタビライザーも大径化。他グレードのΦ16よりも太いΦ18を採用しました。

 

これらの足回りの改良に対応してボディも改良されています。まずフロント回りでは、操縦安定性を向上させるために、ボディのフロントフレームのナットを大型化して、クレードルの取り付け剛性を向上させました。

 

写真では追加位置が見えないのですが、クレードルフレームに溶接を追加して乗り心地性能を向上させています。

 

リヤ回りではリヤサポートフレームの固定ポイントを追加しました。

サスペンションのみならずボディ面でも改良を施すことで、走る楽しさを向上させながら安全性も高められたのがD型レガシィなのです。

(ぬまっち)

【写真ギャラリーをご覧になりたい方は】 https://clicccar.com/2012/05/09/149745

この記事の著者

ぬまっち(松沼 猛) 近影

ぬまっち(松沼 猛)

1968年生まれ1993~2013年まで三栄書房に在籍し、自動車誌、二輪誌、モータースポーツ誌、鉄道誌に関わる。2013年に独立。現在は編集プロダクション、ATCの代表取締役。子ども向け鉄道誌鉄おも!の編集長を務める傍ら、自動車誌、バイク誌、鉄道誌、WEB媒体に寄稿している。
過去に編集長を務めた雑誌はレーシングオン、WRCプラス、No.1カーガイド、鉄道のテクノロジー、レイル・マガジン。4駆ターボをこよなく愛し、ランエボII、ランエボVを乗り継いで、現在はBL5レガシィB4 GTスペックB(走行18万km!)で各地に出没しています。
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