2.0Lモデルは「e-BOXER」に統一。10%のモーターアシストと2つの新モードを擁する「X-MODE」で悪路走破性を向上【SUBARU XV試乗記】

■発進、低速域から力強い走りが可能になったスバルXV

プレス向けに開催されたSUBARUインプレッサの試乗会には、同じく2019年10月10日に発表、11月15日に発売されたSUBARU XVの改良モデルも用意されていました。

トピックスは、「2.0e-L EyeSight」「2.0e-S EyeSight」の追加により、マイルドハイブリッドの「e-BOXER」搭載グレードが増えたこと。なお、2.0Lガソリンエンジン車が廃止され、e-BOXERに統一することでユーザーのニーズに応えています。

スバル XV
SUBARU XVの走り

モーターアシストによるSUBARUらしいレスポンスのいい走りが可能で、悪路や雪上などで万一スタックしても10%のモーターアシストを使うことで脱出性を高めることができます。ほかにも、低速域からのモーターアシストによる出だしの良さ、力強い加速が必要なシーンでもハイブリッドならではの利点を享受できます。

スバル XV
アイサイト・ツーリングアシストをXVにも標準化

安全装備では、インプレッサ同様に「アイサイト・ツーリングアシスト」が全車に標準装備され、先進安全性能をアップデート。さらに「X-MODE」は、雪道や林道、砂利道などの滑りやすい路面で威力をする「SNOW・DIRT」、深い雪やぬかるみなどでタイヤが埋まってしまうような状態でも対応する「DEEP SNOW・MUD」の2モードが選択可能になっています。

スバル XV
SUBARU XVの新デザインのLEDハイ&ロービームランプ

また、新デザインのLEDハイ&ロービームランプ、新デザインのリヤフォグランプによる外観のイメチェンに加えて、インテリアも新デザインのマルチインフォメーションディスプレイ、マルチインフォメーションディスプレイ付メーターなどによる先進性の演出も用意されています。

■ストレスのない運転環境とスムーズな走りが美点

さらに、運転席シートポジションメモリー機能やドアミラーメモリー&オート格納機能、アダプティブドライビングビームが加わるなど機能面のアップデートも図られています。

スバル XV
アイサイト・ツーリングアシストにより、XVの高速巡航もより快適になった

SUBARU XVは、インプレッサよりも高めのシート&アイポイントにより、前方視界が良好な上に、左右の視界も良好で、視界の狭さによるストレスをほとんど感じさせません。

スバル XV
XVのフロントシート

足まわりの改良が施されたことで、乗り心地もさらに快適になっています。元々、XVの乗り味は良好でしたが、インプレッサよりもストローク感がある乗り味と、スムーズでハイレスポンスな2.0L(「e-BOXER」)は、高速道路でも快適な巡航が楽しめます。

「e-BOXER」はエンジンが主役で、EV走行は、発進時と低速域が中心。高速域では高効率なエンジン走行が担うものの、モーターアシストも頻繁に作動するなど、緻密な制御がされているのがエネルギーフローからも確認できます。また、「e-BOXER」には、「ECOクルーズコントロール」が備わり、同機能をオンにすると、モーターアシストと回生ブレーキが最大限活用され、より燃費に配慮された先行車の追従制御が入るため、燃費が気になる方にもオススメできます。

スバル XV
XVのリヤシート

今回は、オンロードでの試乗のため、「X-MODE」の新2モードを試す機会はありませんでしたが、D型のSUBARU XVもインプレッサ同様に、より洗練度を高め、SUVとしての性能向上も図られています。

(文/塚田勝弘 写真/SUBARU、塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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