写真はガソリン仕様です
もう10年以上も前になるんですね。東京都知事がディーゼル車の煤をペットボトルに入れて、排気ガスによる大気汚染をアールして以来、ディーゼルエンジンは日本ではすっかり悪者になってしまいました。またその後、日本の自動車メーカーは乗用車のディーゼルエンジンから事実上撤退。その結果都内の空気は、確実に改善されたと思います。
しかしながら、超・高圧燃料噴射等の新技術でディーゼルエンジンに磨きをかけたヨーロッパでは、ディーゼルが主流になりつつあるほど進化・繁栄し、撤退していた日本メーカーは大きく出遅れてしまいました。
あらためて物事には、一長一短あることを感じさせられます。
写真はガソリンエンジンです
そんな中颯爽と登場したのが、スカイアクティブ技術をフル搭載したマツダCX-5です。
2月下旬の週末に、ディーラーへディーゼル仕様を見に行ったのですが、ガソリン仕様しかありませんでした。ディーゼルの展示車は、3月末か4月になりそうとのこと。あら残念。
CX-5の売れ行きを聞くと、何とディーゼル比率が8割を越えているそうです。
「ガソリン仕様を見れるとはいえ、よくディーゼルを試乗しないで買えますね~」と感心していたら、「発売してみたら、昔ディーゼルを乗っていて、新しいのが出てくるのを待っていたというお客様が大勢いらっしゃるんです。今お乗りのメーカーも、バラバラなんですよ。」とのセールスさんのコメント。なるほど~。
写真はディーラーで頂いたパンフです
マツダ自身、「ディーゼル大人気」は想定外だったようです。もっとも、ライバルの日産エクストレイルがディーゼル販売で低迷しているから、無理からぬことかもしれません。
でもCX-5の方が50万円近く安いし、車格もワンランク上に見えますから、ディーゼルを待っていた人々のハートをうまく掴んだのでしょう。マツダも急遽、ガソリン優先生産の方針を変更して、ディーゼル最優先に切り換えたそうです。
「ヨーロッパでは、ベンツもBMWもディーゼルが中心なんですよ!次期アテンザもフルスカイアクティブで、ディーゼル搭載予定です。」という説明に、マツダの本気が伝わってくるようでした。
国内生産メインのマツダは、超円高の影響で赤字経営を余儀なくされています。日本で頑張り、日本の雇用を守り続ける企業が、どうしてこんなに苦しまなければいけないのか?資本主義経済の構造的なリスクとわかっていても、忸怩たる思いがあります。
是非ともマツダには、どのメーカーも二の足を踏んだ「日本ディーゼル市場」を新規開拓して、華麗なる復活を遂げて欲しい!
CX-5を見ていて、これからマツダの反撃が始まると実感した次第です!マツダ、がんばれ~!
(CX-5なら米国でも勝負できる!@拓波幸としひろ)