デイライトがクルマのデザインを変える!? 【CAR STYLING VIEWS 7】

デイライトというのをご存じでしょうか? デイライトとはあるメーカーの商品名なのですが英語ではDaytime Running Lights などといわれるもので、昼間の走行中に点灯させる前照灯をいいます。日本でも最新のヨーロッパ車が昼間にLEDライトを付けて走っているのを見かけますが、それがデイライトを作動させている状態です。

アウディA7 アウディはヘッドライト内にデイライトを備えるコンセプトをいちはやくく採用してきた。

ポルシェ911 バンパーのウィンカー下部分を利用するかたちで採用。

 

このデイライトですが、点灯の法制化される国が増えています。といっても特別なものではなく、単に昼間でもヘッドライトを点灯するということです。北欧では1977年からと古くから採用されています。ボルボなどはヘッドライト・スイッチをON状態にしたままでもキーを抜けばライトは自動的に消え、エンジンをかければ点くというように現地の事情に即した構造になっています。またアリゾナ州など、北米の一部でも以前からデイライトが法制化されています。日本でもオートバイは1998年より法制化されています。地域特有の天候が影響して走行しているクルマが見えにくかったり、交通事故削減の行政策として採用されるのが一般的です。

BMW X1 丸4灯のイメージを大切にし、リング状のライトを利用。

メルセデス・ベンツCクラス クーペ

 

そして今年2011年2月7日からは、EUでもデイライト点灯が法制化されました。日本では4輪車に点灯の義務はありませんが、昼間に点灯しても法的には問題がないためEUのシステムに合わせたクルマが輸入されています。

 

ヘッドライトは暗い夜道を照らすものですが、デイライトの目的は走行しているクルマを周囲から確認しやすくすることにあります。そして現在では、昼用ライトの特性に特化したLEDライトを新設するクルマが増えてきています。

シトロエンDS3レーシング デイライト専用の造形をバンパーサイドに付与。

レクサスLF-Gh(コンセプト) ヘッドライト前方に独立したデイライトを装備し独自性を主張。

 

こうした事情は、さらなるデザインのチャンスが生まれたことをも意味します。最近ではLEDをヘッドライトの中や、バンパーの造形に沿わせたりと、様々な表現方法が試みられています。また、小さな発光体で場所を取らないLEDはいろいろな場所に設置することができますので、発光に対する新たな可能性が見えてきそうです。

新型VWビートル ビートルらしい丸ライトのなかに装備。デイライトの採用でヘッドライトは装飾性も強くなっている。

 

とはいえLEDテールランプとともにちょっと面白くないのは、点々とした光を集めたり配列させることで、何かの形を表現するデザインが多いことです。電球の時代には、少ない光源でいかにランプ面の造形を均質に光らせるかに努力されていたように思います。しかし現在は、LEDを並べてラインのように見せましたとか、丸テールに見えるでしょ? といった作り方に感じてしまいます。よほど意味がなければ、点々が中途半端に集まって見えるのはあまり気持ちよいものではありません。均一な面や造形を光らせるLEDの使い方があってもいいのになぁ、なんて思ったりします。 (参考に例示した写真には日本未発表のモデルが多く含まれています)

 

(MATSUNAGA, Hironobu)

この記事もよく読まれています

あなたにおすすめの記事