数年前までは実感が湧かなかった電気自動車の普及も、自動車メーカーによる量産のおかげで、随分とリアルな未来になってきました。
その筆頭といえるのが日産リーフで、電気自動車専用ボディに、ラミネート型リチウムイオン電池と、メカニズム的な要素でも最新。
そのリーフが生み出されているのは神奈川県にある追浜工場ですが、神奈川県は電気自動車に積極的な自治体でもあります。
そんな神奈川県主導のもと、慶應義塾大学が環境省より受託、いすゞ・東芝・ブリヂストン・東京R&Dといった企業が協力して生み出されたのが、こちらの電気自動車。
電動低床フルフラットバス(イメージ図)
慶應義塾大学の電気自動車といえば8輪インホイールモーターの『Eliica』が知られているところですが、この電動バスも同じく8輪インホイールモーター、フロント2軸操舵を採用。
ある種、電気自動車の駆動システムとしては理想ともいわれるインホイールモーターの車両に乗れる機会は、ほとんどないのが現実ですが、乗客とはいえバスならば乗るチャンスは少なからずありそう。
ただし、それはまだ現実ではありません。
神奈川県・交通環境課によれば、具体的な運用は決まっていないものの、年内には県内で走行をはじめたいとのこと。
小径タイヤのインホイールモーターが生み出す「低床・バリアフリー」とは、どのようなものなのか。誰でも体感できる日は、そう遠くなさそうです。
(山本晋也)