【自動車用語辞典:維持費「運転免許証の費用」】普通車免許の取得と維持にかかるコストは?

■免許の更新費用は、免許証の色分け(過去の違反状況)で異なる

●時間に余裕があれば、合宿タイプの教習にして期間と費用を削減

免許を取得するためには、教習所に約1ヶ月強通い、費用30万円程度というのが一般的な相場です。合宿取得タイプにすれば、もう少し短期で安く免許証を取得できます。

自動車免許取得および更新の実施内容と諸費用ついて、解説していきます。

運転免許
運転免許

●いろいろな運転免許

乗用車を運転するための運転免許証は、普通免許と呼ばれます。乗用車だけでなく、車両総重量が5ton未満/最大積載量3ton未満、乗員10人以下という制限内なら小型トラックでも運転可能です。

それ以上のトラックを運転するためには、以下の免許が必要です。

・準中型免許:車両総重量7.5ton未満/最大積載量4.5ton未満、乗員10人以下

・中型免許:車両総重量11ton未満/最大積載量6.5ton未満、乗員29人以下

・大型免許(車両総重量が11ton以上/最大積載量6.6ton以上、乗員30人以上)

マイクロバスは、定員26名以下のバスなので普通免許では運転できません。

●運転免許証の取得費用

免許は、一般に自動車教習所に1ヶ月強通って、30万円程度の費用で取得できます。あくまで目安なので、教習所や取得時期(繁忙期は高く、閑散期は安い)などによって費用は変動します。

総費用の変動要因は、以下の通りです。

・合宿免許は、教習所での取得に対して1週間から10日程度短く、費用は5万円程度安く取得できます。

・繁忙期(2~3月と7月後半~8月)と、閑散期(4月後半~7月前半と10月~11月)で5~10万円の差が出る場合があります。

・AT車限定免許は、一般の(MT)免許に比べて約2万円安価です。

●免許取得費用の内訳

免許取得費用の内訳について、以下に解説します。

・入所料金:2~10万円

入所料金に学科教習料が含まれている場合があります。

・技能教習料:4,000~5,000円/時間

運転実技の教習費用で、AT車よりMT車の方が技能教習料は高いです。規定の教習時間内に受からないと、追加教習費用が発生します。

・学科教習料:5~10万円

運転ルールやマナーなどの授業料です。

・終了、卒業検定料:4,000~6,000円

終了検定は路上講習を実施する前の試験で、卒業試験は運転免許センターでの実技試験免除のための試験です。検定に受からなければ、追加費用が発生します。

・仮免料金:2,800円(受験料1,700円、交付手数料1,100円)

仮免許を取得するための学科試験費用です。

・運転適性試験:0~16,000円

安全運転の心得をアドバイスするために、ドライバーの性格や気質を判定します。入所料金に含まれる場合もあります。

・その他:2万円程度

教科書や高速講習代、証明写真などの費用です。

・運転免許センターで免許取得にかかる費用:3,850円

受験料1,800円、免許証交付料2,050円

以上、いろいろな条件で免許取得費用は変動しますが、総額で30万円程度です。

●免許更新の費用

免許の更新費用は、更新手数料+講習手数料です。更新手数料は同じですが、講習手数料は免許者区分(免許証の色分け)によって異なります。

・優良運転者(ゴールド免許):3,000円=2,500円(更新手数料)+500(講習手数料)

運転免許を取得して5年以上経過、かつ5年無事故無違反ドライバー

・一般運転者(ブルー免許): 3,300円=2,500円(更新手数料)+800(講習手数料)

運転免許を取得して5年以上経過、かつ5年間に軽微な違反1回のみのドライバー

・違反運転者(ブルー免許): 3,850円=2,500円(更新手数料)+1,350(講習手数料)

運転免許を取得して5年以上経過、かつ5年間に軽微な違反が2回以上、あるいは違反点数が4点以上の違反を起こしたドライバー

・初回更新者(グリーン免許): 3,300円=2,500円(更新手数料)+1,350(講習手数料)

運転免許を取得して5年未満、運転免許取得後初めて更新するドライバーで軽微な違反が1回以下


免許証の取得費用は高額ですが、クルマ社会の中ではその価値は大きいと思います。

一方で、若者人口の減少とクルマ離れの傾向は深刻で、教習所も集客のためいろいろなサービスを実施しています。

(Mr.ソラン)

この記事の著者

Mr. ソラン 近影

Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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