ストリートスポーティー&ハイパフォーマンス。ポテンザシリーズの最新作を一気に2種発表したブリヂストンの意図は?【東京オートサロン2020】

■同じポテンザでも性格の異なるモデル「アドレナリンRE004」&「RE-71RS」

ブリヂストンは東京オートサロン2020の会場でプレスカンファレンスを開催し、スポーツタイヤブランドの「ポテンザ」に2種の新作を発表しました。

TAS2020BSプレスカンファレンス
新作タイヤのポテンザRE-71RSを前にフォトセッションを行ったブリヂストンの開発者とレーシングドライバー

「ポテンザアドレナリンRE004」は、スポーツタイヤブランドである「ポテンザブランド」の名に恥じることのない走りの高性能さに加えて、スタイリッシュさもプラスした幅広い車種に対応するモデル。RE004専用に開発されたコンパウンドを採用し、従来モデルのRE003に比べて、コンフォート性や騒音性能、ウエットグリップはそのままに、ドライグリップや安定性、省燃費性能をアップしています。

ポテンザ アドレナリンRE004外観
3本の太いストレートグルーブが特徴的なRE004
RE004パターン
ブロックごとに丸みを与え、安定した接地圧を実現している
RE004ロゴ
ポテンザの共通ロゴはスポーティなイメージ

165/55R14 72V(1万5290円)~275/30 97W XL(8万170円)まで全40サイズを設定。全サイズに希望小売り価格(前出の価格は税込み)が設定されています。40サイズ中29サイズが転がり抵抗性能B/ウエットグリップ性能bをラベリング。27サイズがエクストラロード(XL)規格となっています。

RE004 パターン説明
ポテンザアドレナリンRE004に採用された各種技術
ポテンザアドレナリンRE004チャート
従来品のいい部分を犠牲にすることなく、高性能さを確保

もう1種はストリートラジアルタイヤの最高峰として認められ、ポルシェやフェラーリにも純正採用された伝説のハイパフォーマンスタイヤ「ポテンザRE-71」の名を受け継ぐ「ポテンザRE-71RS」。

ポテンザRE-71RS外観
パッと見ただけでもそのハイパフォーマンスさを感じられるRE-71RSのが外観

スポーツタイヤの性能比較を明確にするのはサーキットのラップタイムだという信念のもと、筑波サーキットのコース2000にてタイムアタックを実施。従来モデルのRE-71Rに比べ最速ラップタイムで2.0%、平均ラップタイムで1.1%の短縮を実現しています。

RE-71RSパターン
向かって右側がアウト側となる。もっとも外側がスリック形状となっていて、高いグリップ性能を発揮する
RE-71RSロゴ
ロゴの配置もより目立ち、ハイパフォーマンスさをアピールしている
RE-71RS タイムアタック説明
筑波サーキットのコース2000でタイムを短縮したRE-71RS
RE-71RS性能チャート
ロードタイヤであることを念頭に従来性能を犠牲しないパフォーマンスアップが行われた

スポーツタイヤでありながらも、一般路でも使うタイヤであることを十分に考慮し、ウエット路面でのラップタイムやコーナリング性能もアップ。さらに摩耗ライフも5.0%向上させることに成功しています。

サイズラインアップは155/60R13 70H(1万3640円)~275/30R19 92W(8万3160円)まで63サイズ。全サイズに希望小売り価格(前出の価格は税込み)が設定されています。

(文/写真・諸星陽一)

この記事の著者

諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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