【新車】海外向け新型トヨタ・ハイエースが「次期ハイエース」だとしたら、キャンピングカーのベースとして期待大!?

2019年2月に入り、ツイッター上で瞬く間に拡散された新型トヨタ・ハイエースといわれる画像。ハイエースは、2018年の誕生50周年記念モデル登場以前の2016年末くらいから「次期ハイエースにはボンネットが付く」という噂や、予想CGイラストがメディアでも出回っていました。

さらに、次期ハイエースは、欧州向けのプロユースをベースに新型に仕立てるのでは? という憶測が飛んでいたこともあり、「次期ハイエースにはボンネットが付く」という噂が広まったと思われます。

トヨタは2月18日、フィリピンでハイエースの海外向けの新シリーズをワールドプレミアしました。

注目はフロントノーズでしょう。「はたらくクルマ」である現行ハイエースは、前席下にエンジンを配したキャブオーバーを採用。高めのアイポイントと前方および左右の見切りのしやすさにより、狭い場所でもサイズの割に取り回ししやすいのが特徴となっています。その反面、先行車にとってはボンネット付車両よりも必要以上に車間距離をつめられた感覚を受ける場合もあります。

欧州向けの新シリーズは刷新された専用プラットフォームをベースとしているそうで、セミボンネット化されたパッケージにより、乗降性や居住性、積載性などが向上しているはず。なお、「ショート・標準ルーフ」「ロング・ハイルーフ」の2タイプが設定されています。

現時点では、この新シリーズがそのまま新型ハイエースになるのかは明らかにされていません。しかし、同シリーズは、TNGAの設計思想に基づく新設計ボディを採用。三菱がデリカD:5で採用している「環状骨格構造」の採用により、優れたボディ剛性も強化されているそうですから、トヨタが胸を張るように乗り心地、静粛性、安全性能が大幅に向上しているのは間違いないでしょう。なお、エンジンは1GD型の2.8Lディーゼル、7GR型の3.5Lガソリンを設定。

公開された写真を見ると、2列目以降のキャビンは、1段低い位置にステップが設定され、フロアはフラットでボディ隔壁は当然ながらスクエアになっていて、ラゲッジスペースも大開口かつフラットフロアになっています。

車内レイアウトでの注目は、ニーズに応じて、複数のシートおよび荷室レイアウトを用意。「バン」は2人乗り〜6人乗りで、前席2人掛け〜3人掛けなど9パターン。新設定された「ツーリズム」は、11人〜14人というシートアレンジを用意し、快適装備と専用インテリアを採用するといいますから、乗用も想定したワゴン的な仕様といえそう。こちらは、10人〜14人乗り設定で、最大5列シートを用意。さらに、乗合バス用途の「コミューター」は、10名乗車からクラス最大の乗車人数17名が設定されています。

同シリーズが新型ハイエースだとすると、はたらくクルマとしてはもちろん、キャンピングカーのベース車として期待されます。「バン」や「ツーリズム」をベースにすれば後部に常設ベッドを配置し、2人乗車を想定した夫婦2人のゆったり旅に向きそう。快適系の「ツーリズム」は、最低限の架装で、いま人気の簡易キャンパーとしても使えそう。「コミューター」は、多人数を活かしたり、広大なスペースを活かしたバスコンバージョンなどのベース車になったりしそうです。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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