日産リーフNISMO RCに新型が登場。電気自動車のパワーと興奮をアピール!

■ツインモーターで4WD化

・0-100km加速3.4秒、全部で6台を生産予定

11月30日、フォーミュラEの体制発表を行った日産は、同じステージで「NISSAN LEAF NISMO RC」の新型を公開しました。

このクルマは電気自動車リーフ、さらには日産の提唱する「インテリジェントモビリティ」への取り組みをもっともエキサイティングに表現したシンボル的な1台。初代リーフでも、2011年に同様のモデルが作られましたが、今回劇的な進化を経て再登場を果たしました。

最大の変更点は、ツインモーターによる4輪駆動となったこと。最大出力120kWのモーターが前後車軸にひとつずつ搭載してあり、それぞれが前輪・後輪を駆動する仕組みです。240kWという最高出力に加えて最大トルクも640Nmに達し、先代に対して一挙に2倍以上の力を得た結果、0-100km加速はわずか3.4秒という俊足ぶり。とはいえモーターやインバーター自体は量産車のものを使っているそうで、市販版リーフのポテンシャルがうかがい知れるものとなっています。

外観は現行リーフをベースに、レースマシンとして正常進化を遂げたもの。先代に比べて全長は100mm、ホイールベースは150mm長くなりました。車幅と車高は変更ありませんが(それぞれ1942mm、1212mm)、ルーフ位置が市販車に比べて30cmも低いので、とにかく迫力はハンパありません。フロントセクションは空力特性が向上し、ダウンフォースが50%高められているそうです。

ボディは軽量のカーボンモノコックでキャビンを構成し、その前後にこれまたカーボン製のサブフレームを剛結したもの。特にサブフレームは25%の軽量化に成功し、ツインモーター化によって増加した車重のダイエットに役立っています。ちなみに車体重量は1220kgです。

NISSAN LEAF NISMO RCは全部で6台が生産される予定で、完成した車両は世界各地でのイベントに参加、電気自動車のパワーと興奮をアピールする予定です。日本では早速12月2日のNISMO FESTIVALに登場、華麗なデモ走行を披露するそうですから、ぜひチェックしたいですね。

(角田伸幸)

この記事の著者

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角田伸幸

1963年、群馬県のプロレタリアートの家庭に生まれる(笑)。富士重工の新米工員だった父親がスバル360の開発に立ち会っためぐり合わせか、その息子も昭和期によくいた「走っている車の名前が全部言える子供」として育つ。
上京して社会人になるも車以上に情熱を注げる対象が見つけられず、自動車メディアを転々。「ベストカー」「XaCAR」で副編集長を務めたのち、ポリフォニー・デジタルにてPlayStation用ソフトウェア「グランツーリスモ」シリーズのテキストライティングに携わる。すでに老境に至るも新しモノ好きで、CASEやパワートレインの行方に興味津々。日本ディープラーニング協会ジェネラリスト検定取得。大好物は豚ホルモン(ガツとカシラ)。
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