発売から50年を経ても、今なお人気が高い「いすゞ」の名車と言えばこのクルマ

石川島自動車製造所をルーツに、合併や社名変更の変遷を経ながら、1930年代に創業した国内自動車メーカーの中で最古の歴史を持つ「いすゞ」。かつてはトヨタ・日産と共に国内自動車「御三家」とも呼ばれた同社の社名は伊勢神宮境内を流れる五十鈴川にちなんでいます。

1953年にノックダウン生産による中型セダン「ヒルマン・ミンクス」で乗用車市場に参入。1963年に発売された「べレット」や、伊ジウジアーロ氏のデザインで1968年に発売された「117クーペ」は今見ても美しく、根強いファンが存在します。

その後も米GMの「オペル・カデット」と車体を共用した小型セダン「ジェミニ」を1974年に発売するなど、同社の先進的な取り組みが注目されましたが、価格帯が高い少品種生産にこだわったため、販売が低迷。

1993年に自社生産から撤退し、トラック専業メーカーとして経営再建を図ることになります。

そうした経緯もあり、中でも「走る芸術品」と称された「117クーペ」は希少性に加え、デザインの良さから人気が高く、保存状態の良い車両は現在でも高額で取引きされるケースが多いようです。

誕生から50年を経ても人気のいすゞ「117クーペ」ですが、同車のように後世に語り継がれるようなクルマの登場を切に願うばかりです。

Avanti Yasunori

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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