異質のスズキ・バレーノ ── 今回はスイフトじゃダメだったんです!?

スズキの小型車戦略を担うべくインドから逆輸入したバレーノ。変化球的な造形の意図はどこにあるのか、担当デザイナーに直撃取材しました。

全体

塚原氏

[語る人]
スズキ株式会社
四輪技術本部 四輪デザイン部
エクステリア課 係長 塚原 聖

──『リキッドフロー』のコンセプトによるボディは、スイフトやイグニスなど、他のスズキ小型車とは真逆の方向性と言えます

「インド市場ではスイフトがかなり普及していますが、ひと回り大きい家族向けのクルマと考えたとき、じゃあここはスイフトと違った表現にしたいと」

──ただ、いきなり様子の違うモデルを出すことにデザイン部では異論がありませんでしたか?

「スズキの軽はバラエティに富んでいますが、小型車も特別決まった方向があるわけじゃないんです。もちろん、初期には現行と兄弟車的な案もありましたが、比較的自然にこの案が選ばれましたね」

スケッチ前2 スケッチ後

この記事の著者

すぎもと たかよし 近影

すぎもと たかよし

東京都下の某大学に勤務する「サラリーマン自動車ライター」。大学では美術科で日本画を専攻、車も最初から興味を持ったのは中身よりもとにかくデザイン。自動車メディアではデザインの記事が少ない、じゃあ自分で書いてしまおうと、いつの間にかライターに。
現役サラリーマンとして、ユーザー目線のニュートラルな視点が身上。「デザインは好き嫌いの前に質の問題がある」がモットー。空いた時間は社会人バンドでドラムを叩き、そして美味しい珈琲を探して旅に。愛車は真っ赤ないすゞFFジェミニ・イルムシャー。
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