スズキの小型車戦略を担うべくインドから逆輸入したバレーノ。変化球的な造形の意図はどこにあるのか、担当デザイナーに直撃取材しました。
[語る人]
スズキ株式会社
四輪技術本部 四輪デザイン部
エクステリア課 係長 塚原 聖
──『リキッドフロー』のコンセプトによるボディは、スイフトやイグニスなど、他のスズキ小型車とは真逆の方向性と言えます
「インド市場ではスイフトがかなり普及していますが、ひと回り大きい家族向けのクルマと考えたとき、じゃあここはスイフトと違った表現にしたいと」
──ただ、いきなり様子の違うモデルを出すことにデザイン部では異論がありませんでしたか?
「スズキの軽はバラエティに富んでいますが、小型車も特別決まった方向があるわけじゃないんです。もちろん、初期には現行と兄弟車的な案もありましたが、比較的自然にこの案が選ばれましたね」