リアルの走りをプレステ3で再現できるトヨタ86向け「スポーツドライブロガー」

乗ってからもクルマの楽しみをユーザーに提案する。クルマの文化は、オーナー達が育むものだから余計なお世話だ、という声も耳にします。それでもトヨタ86の試みは、マーケティング戦略のニオイが少々したとしてもいまの時代だからこそ「売りっぱなし」よりクルマへの愛を感じます。

トヨタ86を対象にサーキットで採取した走行データをUSBメモリーに転送する「スポーツドライブロガー」を全国のトヨタディーラーで6月2日から発売されます。

「スポーツドライブロガー」は、専用のGPSからの位置情報とCANと呼ばれる車両内部のコンピュータ同士のデジタル通信情報を内部メモリーに記憶した後に、USBメモリーに転送するもの。

転送される情報にはGPS信号、アクセルペダルストローク、ステアリング舵角、ブレーキ操作信号、シフト操作信号、エンジン回転数、車速などの走行データが含まれており、対応したアプリケーションで利用できます。

データロガーはレースシーンではお馴染みですが、この「スポーツドライブロガー」は、「PlayStation3」専用のソフトウェアアップデートをインストールした後に使用可能な「GPS ビジュアライザー」の機能を使うことで、サーキットで実際に走行したデータを画面上に再現できるのが特徴。

4月2日時点で対応可能なサーキットは、富士スピードウェイ・国際レーシングコース、筑波サーキット・コース2000、鈴鹿サーキット・国際レーシングコースで今後、順次拡大予定とのこと。

さらに、「グランツーリスモ６」では、実際の走行データに基づいた走行シーンをゲーム画面上に再現できるうえ、再現された走行データとゲーム上で対戦することも可能。また、同ゲーム内のデータロガー機能と組み合わせることにより、プロドライバーの走行データと自分の走行データを入力し比較することで、サーキットでのライン取り、ブレーキやアクセルの踏み込みタイミングといった運転テクニックをゲーム上で学習、シミュレーションすることもできます。

価格は9万1800円（消費税8％込み。取付費など諸費用は含まず）の予定です。

（塚田勝弘）