WRC・シトロエン家の騒動→オジェを放出し、ヒルボネンを起用の巻 中編【ギリシャで大爆発】

お疲れですね。

前編はこちら

・いつぞやかのロン・デニス状態のケネルさん
チームの、いわば2人のお父さん的なケネルは最初は「計画通り^w^」だったと思いますが、オジェの予想外の頑張りに
「スポンサーの為、ローブの前人未到の8連覇という夢」
「WRC新世代の為に、初フル参戦のオジェのタイトル獲得というシナリオ」
なんて事を考えていたと思います。しかし、すぐ後ろにはMスポーツ・フォードが・・・
ケネルお父さんはひどく悩んだのではないかと思います。

・そしてギリシャ・・・
この事が表面化してしまったのがアクロポリス・ラリー(ギリシャ)です。ラリーはいつも通り、ダブル・セバスの1-2体制でオジェがリードをしていました。グラベルラリーではスタート順が早い程、路面の掃除役つまりタイムに不利が生じます。その為、2日目の最終ステージのゴール前で故意にペースダウン、クルマをストップさせて後方に下がる戦法があります。(ちなみに雨の場合は先頭が一番有利)

Day1でローブがオジェの前で終了したのでDay2のステージはローブが先にスタートします。
2日目に先頭走者のペター・ソルベルグが後退し、最終ステージ前は
1位:オジェ
2位 : ローブ(+15秒差)
3位 : ソルベルグ(+22秒差)
でした。4,5位にはフォード勢が付けていました。
ローブとしてはこのままで終われば最終日は楽な展開であると思っていたでしょう。しかし、ここでオジェはトップから22秒落ちのタイムでゴール、それはローブの5秒後方で最終日を走るという意味でした。

・「そりゃないよ!」怒るローブ
勝利の為にはよく使われる方法ですが(FIAの頭痛のタネでもある)、ローブ自身はチームメイトにあからさまにコレをやられたのだからたまらない!しかし、これが「チーム戦略」でミーティングなど事前に伝えられていれば、不満でもそこはベテランで最強&クールなローブなので冷静に対応したのではないかと思います。今回はローブに事前通達なく実行されたみたいなので。ドライバー同士では最終日が始まるまでには一応の納得をしたようですが・・・
ケネルお父さんは「各ドライバーにそれぞれチャンスを与えている、今回は状況的にオジェを」との事でした。

後編に続く