ゴードン・マーレイが超コンパクトなEVを発表

イギリスで超コンパクトな3人乗りEV ”T.27”が発表されました。デザインしたのは、V12エンジンを搭載した3人乗りスーパーカー”マクラーレンF1”をデザインしたゴードン・マーレイさん。彼はかつてはブラバムやマクラーレンのF1をデザインした超有名なデザイナーです。

このT.27は900万ポンド(約12億円)の一大プロジェクトなのですが、そのうちの半分はイギリス政府の技術戦略部門からの投資に支えられていますので、国家事業ともいえるものとなっているのです。

開発期間はわずか17か月ということなのですが、このなかにはデザインとZytek AutomotiveによるEVパワートレインの開発期間も含まれています。

マクラーレンF1では大きなV12エンジンを理想的な縦置きミッドシップとしながら、その前にドライバーを座らせ、ドライバー背後の左右にシートを配した3人乗りを実現しています。このレイアウトによって、きわめて短い4.3mに満たない全長を実現しているのです。

その点でこのT.27も同様で、かさばるバッテリーユニットをエンジンのようにセンターに置き、その前、左右にシートを配し、3サイズはL2.5×W1.3×H1.6mに抑えています。

また何よりも軽量に作る(約680kg)ことでバッテリーのサイズを小さくし、またユーロNCAPスペックの衝突安全性能にも寄与したとのことです。バッテリーは12kw/hのリチウムイオン式で25kw/875Nmのスペックを持ちます。0-100km/hの加速は15秒以下で、トップスピードは105km/h程度とのこと。1充電あたりの走行距離は新ヨーロピアン・ドライビング・サイクル(NEDC)で約160kmと公表されています。

Gordon Murray Design  http://www.gordonmurraydesign.com/

 

(MATSUNAGA, Hironobu)