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■愛知県にお店をもつラリー一家にお話を聞いてきました☆
先月ロケでラックさんにお邪魔してきました! 元SKE48の梅本まどかです!
このロケは前回のうめまど通信vol.15のラストでお知らせした、メ〜テレさんの番組デルサタの「デルサタプッシュ」というコーナーで放送されました。見て下さった方もいるかな!?
ラリーを見たことがない白井さんに魅力を伝えるために、愛知県にはレジェンドがいらっしゃるのでお話を聞きに行こう!と、長久手市にあるショップ「ラック」にお邪魔してきたのです。
着くとすぐにレジェンドの勝田範彦さんが迎えて下さったのですが、「レジェンドにお話をうかがいに来ました!」と伝えると、「ボクまだ現役だよー、レジェンドなんて!」とツッコミながら笑いながら楽しくお話をして下さいました。
勝田選手とはスバコミライブというスバルさんの配信番組で1度ご一緒させて頂いたり、全日本ラリーでお会いすると少しお話したりするのですが、とても優しい方。お会いするのは新城ラリー以来でした。
そして実は私、ラックに行くのは初めてでした!
ツーリングに行く時に知らずに店舗前を通ったときは「ここにあるんだ!!!」と少し感動してしまいました。
店内はいろんなパーツが置いてあり、時計もかなりかっこいい!
WRC2020のポスターも飾ってありましたよ!
ご存知の方も多いと思いますが、このお店の社長が勝田範彦さん。現役のラリードライバーです。全日本ラリーでは8度に渡ってチャンピオンをとり、ツール・ド・九州では12連覇もしているすごい方なんです!
そんな勝田範彦選手にラリーの魅力をうかがうと「過酷なところ! 舗装路・砂利・雪道など、いろんな路面に対応しながら様々なテクニックを使い走るところかな」と話して下さいました。確かに路面が変わるからこそ難しいし、観る側にとっても面白いですよね!!!
でもそれだけ路面が変わったりする中で「怖い」と思う事があるのか聞いてみると、「いつも怖いと思ってる」という答えが返ってきてびっくりしました!!
プロのラリードライバーの方は皆さんはいろんな道を走り尽くしているし、だいぶ攻めた走りをしているように見えるから怖くないのかと思っていたら、逆だったんです!
「怖くないと危ないじゃない!?」と言われて確かに…と納得。
いろいろ予測をしながら瞬時に対応するので、常にそういう気持ちを持って走っているんだなぁということを知ることができました。
また、範彦選手がラリーを始めたきっかけを聞くと「父の影響もあり、ラリーが身近にあった」と教えて下さいました。でも最初はクルマを買ったら汚したくない、傷つけたくないと思い、ラリーはやらないと言っていたそうなんです。
ですが、1回傷をつけてしまったら吹っ切れて、ラリーを始めたという裏話も教えてくださいました。つまりその傷がなければ勝田範彦選手というラリードライバーは誕生しなかったわけで、そう思うとひとつの傷が生んだ奇跡だなと感じてしまいました。
まさか、その傷で人生が変わるなんて! ホント驚きました。
勝田範彦選手のお父様、照夫さんは全日本ラリー選手権の初代チャンピオン。イギリスのラリーに参戦経験があり、ずっとヨーロッパのラリーを観てきているからこその考え方や、モータースポーツと日常の運転やクルマについてもとても深いお話まで教えて下さいました。
まず、ラリーとレースは違うもので、レースはサーキットなど同じ場所を何周かし、速さを競うもの。それに対してラリーは同じ場所を走る事もありますが、それは同じSSだけ。ずっと同じ場所を回るのではなく、またレースのように一緒に走るのではなく1台ずつのタイムアタック。
気温や気候に対する難しさはレースも同じですが、天候によって路面状況が変わり、1台走ればまた変わり…という具合に、刻一刻と変化する路面に対してアプローチを変えて完走しながら速さを出すという点で、ラリーの方が日常の運転に近いものがあるというお話もありました。
お話をうかがいながら、たくさんの方が普段からいろんな路面を普通に走れたらそれぞれの行動範囲も増えて、よりカーライフは楽しめそうだなと感じました。
実際にクルマを買う際、そのユーザーさんはテストコースに行くことができ、乗り方を教わってから受け取るという取り組みをしている国もあるようで、そういった国にはモータースポーツやラリーファンの人たちが多く、日常からクルマが身近で知識もあり、運転が上手というお話も聞きました。
確かに国によって道交法が違い、ドイツなどはアウトバーンを速度無制限に走れるいっぽうで、制限されるエリアではきっちり守るといった、メリハリのある走り方をするという印象が強いですが、知識もありレクチャーも受けているなどという事は知らず驚きました。
全員そう言った知識があったら事故も少なく、みんながカーライフを楽しめるから国としてもとってもいい事ですよね!
それをもっと日本でも広めていきたい!と話す照夫さんの言葉はとても胸に響き、世界感やスケールの大きさに「さすが初代チャンピオン!」と圧巻でした。
でもこうしたお話って聞ける事がなかなか少ないですし、ラリーを始めてなかったら知らない事だらけだったので、ホントにやれて良かったなと思うのと同時に、沢山の方にラリーを知ってもらい、一緒に楽しみながら日本の事故件数が減っていくといいなと強く思いました。
事故のお話で思い出したのですが、勝田範彦選手はラリーを始めてからやはり運転が上手くなったというのもあるけど、ホントに事故をしなくなった…というお話がありました。
傷がついてからラリーを始めたと教えて下さったのですが、それからラリーを始めてちょっとクルマを擦るなど含んだ事故がなくなったって…。改めてラリーって凄いな!と感じてしまいました。
クルマを理解しないと運転はできないですし、事故はホントに嬉しくないですもんね。
少し話しがそれてしまいましたが、とても貴重なお話を聞く事が出来ました!!
●勝田3世、WRCで大活躍中の貴元選手
また、勝田照夫さん、範彦選手と親子でラリードライバーというのも凄いのですが、勝田家にはもう1人、いま大注目のラリードライバー勝田貴元選手がいらっしゃいます。
今年2020WRCにスポット参戦している貴元選手ですが、私と同じ歳なんです!! そんな選手が世界のトップカテゴリーで戦っているなんて! しかも同じ愛知県出身。
応援するしかないですよね!(笑)
貴元選手はこの日、チームの本拠地フィンランドにいらっしゃるという事だったのですが、リモート収録という形でオンラインで繋いでお話を聞く事ができました。
貴元選手とは、去年のWRCドイツに見学に行った時にご挨拶させて頂いたのですが、その時も爽やかな好青年という印象でWRカーについてわかりやすくいろいろと教えて下さり、とても優しい方なんだなと感じました。
こんな優しそうなのに走りはイケイケという。(笑)
貴元選手は、ラリーを始める前はレースをされていてカート、フォーミュラの経験があり、F3でも戦っていた選手。
コロナ期間中の、いろいろな日本人選手とのSNSでの絡みやオンライン配信などを見ると、昔はとてもイケイケな走りしていたことなど、走りについてや選手同士の関係性がよく見えて面白かったのです。
プライベートのお話では、娘さんがいらっしゃるそうなのですが、もう溺愛していてご自身で親バカという程。娘さんの話をする貴元選手の姿は、ラリー選手というよりとても優しいパパという感じで、人柄が出ていました。
ラリー中は娘さんが生まれた時につけていたバンドをマシンにつけて触ってから走り出すこと、ヘルメットにも家族愛が詰まっていることなどのお話を聞いたときは、家族とも一緒に走っているって凄いなぁと、同じ歳とは思えない感覚に感動してしまいました!
3世代にわたるラリー一家という事もあり、貴元選手はいろんな厳しい言葉とも立ち向かってきたそうなのですが、きっと計り知れない大変な事も沢山あったと思います。
2世、3世だとよくあるとはいえ、それでもこうして今、トップカテゴリーで唯一の日本人ドライバーとして戦う貴元選手はずばらしいし、ホントに頑張って欲しいですよね!!!
貴元選手にラリージャパンについて「地元で行われるって聞いた時や開催が決定したことをどう感じていますか?」とお聞きしたら
「え?嘘だろ!?」というのが一番最初にあったそうなんです。
貴元選手は長久手市出身で、ラリージャパンのサービスパークなど、ラリー会場のメインとなる愛地球博記念公園のあるのが長久手市。
「ホントに近すぎて不思議な感覚」「地元の友だちも凄く応援してくれてるし、観に来てくれるから嬉しいし、楽しみでもある」と教えて下さいました。
世界で戦い、生まれ育った場所でも戦うってなかなかないですよね!!
以前、ラリージャパンの模擬ラリーとしてセントラルラリーが開催されたとき、範彦選手も貴元選手も出場されていて、その時どうだったかをそれぞれにお聞きすると「変な感じだった。家から10分もない所だからなんだか不思議」と、おふたりが全く同じ事をおっしゃっていました。
でも地元で貴元選手の活躍、そしてトヨタの活躍が観られたら最高ですよね!
このラリーには私自身も参戦予定ですが、貴元選手の走り、WRカーが日本の愛知・岐阜を走る姿もホントに楽しみだなとお話を聞いて改めて感じました。
●ラックさんと新城ラリー
せっかく「ラック」さんにお邪魔したのでいろいろ見せて頂いていると、駐車場にラリーカーを発見!!
範彦選手に「見せて頂くことはできますか?」と図々しくもお願いすると「いいよ」と鍵を持ってきて下さり、見せて頂く事ができました。
「マシンだけでなく、映像もTVで見られるから見てみる?」と実際に範彦選手が走られたSSの映像も見せて下さいました!
ノートとの照合の仕方など、わかりやすい映像などもあり、他のドライバーさんに教えたりもしているのでいろんな資料を持っているそうなんです。自分で走るだけじゃなく、そういった活動をされている事にも凄いなぁと感じました。
あと、ラックさんといえば!!!
全日本選手権の中のひとつ、新城ラリーの主催者でもあります。
なので新城ラリーにちなんだメモ帳があり、最初ロードブックだと思い、聞いたら「メモ帳だよ、あげる」とまさかのプレゼントして頂いちゃいました!
2018年の新城ラリーロードブックと見せかけたメモ帳です!
これでラリーの勉強したら高まりそう! ホントに嬉しかったです!
新城ラリーといえばとても賑やかなイメージなのですが、最初は観客も少なく、いろんな工夫が加えられて今の形になったのが新城ラリーなのだそうなんです。
照夫さんってホントにすごい!!
前から新城ラリーの盛り上がりってすごいなぁと感じていたのですが、いろんな想いが込められてそうなっている事を知り、とても胸が熱くなりました。
今回メ〜テレ ラリージャパン応援マネージャーとして白井さんと勝田一家にお話を伺ってきたのですが、ホントに貴重なお話ばかりで…。
聞けてよかったなと心の底から思いました。
また知る事が出来たからこそ、今度は私ももっともっと発信し、ラリーの魅力はもちろん、自分たちの生活と繋がることも忘れずに、みんなでラリージャパンを! 貴元選手を応援し、開催される時に楽しみ、盛り上がれるよう頑張ろうと思いました。
是非今後のメ〜テレ ラリージャパン応援マネージャーの活動もチェックしてね☆
(梅本 まどか)