クルマいじりで避けて通れないのが保安基準、正式には「道路運送車両の保安基準」と呼ばれるアレです。その全文が閲覧できる国交省の特設サイトについては以前にご紹介しましたが、なにしろわかりにくい。そこで今回は、もっとかみくだいて解説してくれる書籍を2冊ご紹介しましょう。
国土交通省、自動車関連サイト
まずは「保安基準ハンドブック(輸送文研社)」。サイズは文庫本よりやや小さめのハンディサイズで、実際に車検の検査員がポケットに入れているのをよく見るプロ御用達の一冊。内容は保安基準の各検査項目を図解を交えつつ解説し、ただ条文を羅列しただけの国交省サイトを見るより大幅にわかりやすくなっています。
これまで2〜3年おきに改訂版が出ており最新版は第17版、2009年12月の発行ですが、現在は残念ながら絶版、重版未定。もともと一般向けではないため発行部数も少なく、古本で探すしかないようです。ごくまれにヤフオクに出品されることもあるので、アラートを設定するといいでしょう。販売時の価格は1365円。ただし、もうすぐ次の版が出るかもしれません。
次に「全図解・自動車の検査基準(鉄道日本社)」。週刊誌サイズのB5判、自動車工学編集部の発行。初版は1992年ですが、その後、版を重ねて私の手元にあるのは2006年の改訂版。価格は4950円となっています。サイズが大きいだけに図解はさらに詳しく、保安基準ハンドブックではよくわからない部分も理解しやすく書かれています。こちらは今でも書店取り寄せやネット通販で購入できますが、価格は少し高くなっているようです。
最後に、私は手に取ってみたことがありませんが、こんな本もあります。
「自動車検査員必携 保安基準省令・告示、審査事務規程 継続検査関係資料体系(交文社)」2011年1月発行、4800円。
本のタイトルと645ページ(!!)というボリュームから推察するに、内容は国交省サイトのものと大差ないと思われます。資料としては役立つかもしれませんが、どうでしょう。どなたか買ってみたら、内容を教えてください(笑)。
クルマいじりで疑問に思うことの大半は、はじめの2冊で解決すると思われます。それでもわからないときは、関連する保安基準を国交省サイトで調べたうえで各地域の陸事(車検場)の検査係に電話して、具体的に問い合わせるのがいちばんです。私も何度か電話したことがありますが、けっこう親切に教えてくれますよ。
(まるほ商会)
【画像がすべて見られない方は】https://clicccar.com/2011/12/22/96049