クリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」搭載車が国内累計販売50万台を達成。国内の2台に1台はマツダ車になる計算

■2012年〜2019年9月までの累計で50万558台のSKYACTIV-D搭載車が日本で販売

マツダのクリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」搭載車の国内販売が2019年9月末時点で累計50万台を超えたことが発表されました。

欧州に比べてディーゼル乗用車の比率が少なく、ハイブリッド大国だった日本の自動車市場にクリーンディーゼルの風を吹かせるべくSKYACTIV-Dが登場したのは2012年2月、初代CX-5に2.2Lの「SKYACTIV-D 2.2」を搭載したのが始まりです。

以来、日本におけるクリーンディーゼルの代表的エンジンとしてSKYACTIV-Dは存在感を増していきます。現在は、デミオ(現在のMAZDA2)に搭載された SKYACTIV-D 1.5、CX-3のマイナーチェンジで登場したSKYACTIV-D 1.8と合わせて3つの排気量が設定されています。搭載モデルはCX-30、CX-8、CX-5、CX-3、MAZDA6、MAZDA3、MAZDA2といった具合に、ロードスターを除くマツダの全乗用車(軽自動車を除く)となっています。まさに、マツダを支えるパワーユニットです。

CX-30 クリーンディーゼルエンジン SKYACTIV-D1.8
CX-30 クリーンディーゼルエンジン SKYACTIV-D1.8

マツダの発表によれば、SKYACTIV-D搭載車の販売数推移(マツダ調べ)は次のようになっています。

2012:28,875台
2013:45,379台
2014:48,815台
2015:103,771台
2016:73,566台
2017:69,286台
2018:80,671台
2019:50,195台 ※1〜9月

これで合計50万558台というわけです。ちなみに、同時期の日本におけるクリーンディーゼル乗用車の販売台数は96万1683台(自販連調べ)ということですから、なんとクリーンディーゼル乗用車の半分以上をマツダ車が占めるというわけです。

さらに年ごとの販売でいうと、もっともマツダ比率が高かったのは2015年。この年、市場全体のクリーンディーゼル乗用車販売は15万3732台でしたから、なんと3台に2台はマツダのSKYACTIV-D搭載車だったことになります。これは前年にSKYACTIV-D 1.5を積むデミオが登場したことが大きな理由と考えられます。

ディーゼルエンジンとしては低めの圧縮比である「14.0」を実現することで、そもそもクリーンな排ガス性能を実現するというアプローチが、こうした手の届くクリーンディーゼルを生んだといえます。ススの問題から近距離・短時間ユースにはマッチしないという欠点もありますが、日本の自動車ユーザーにクリーンディーゼルの魅力を伝えたのはMAZDA SKYACTIV-D最大の功績といえるでしょう。

SKYACTIV-Dバッジ
SKYACTIV-Dバッジ

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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